「悪いようにはしない」

気になっていた、川上未映子による村上春樹のインタビュー集を読了。

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気に入った言葉がふたつある。
そのうちのひとつが「どや、悪いようにはせんかったやろ」。
村上春樹が、自身に付いてくれている読者との信頼関係について語った言葉。
「ずっと悪いようにはしてこなかった」ということの積み重ねが、読者との間の信頼関係になっているのだと。

「悪いようにはしない」って、なかなかの...いや、すごい殺し文句だ。
もちろん、誠実な人が言ってこそではあるけれど。
言われた方の安心感/委ねられる感といったら。

「絶対幸せにします」とかよりよっぽど、プロポーズ向きの言葉かもしれない。

メカ男と文子

夫たっての希望で、JAXA宇宙航空研究開発機構)の公開見学へ。

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宇宙っぽい。

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すごい風圧が出るらしい施設。

年に一度しか公開されていないというので出かけたけれど、宇宙にはとんと興味のない私にはいまいちそのすごさが分からず...。
夫に「あなたが太宰治とか夏目漱石とかの文学館に連れて行かれるぐらいの興味しかない」と言ったら、「そんなにないんだ...」と言うのでちょっとウケた。

母はインドア派

今年はとにかく、植物たちの開花が早い。
5月のイメージだった藤も、もうたわわに咲いている。

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息子が公園に通う日々がついに始まった。
息子の体力がついてきて、外に連れて行かないとあんまり寝てくれないから、渋々。

体力のない母は、公園タイムが長くなっていくことにおびえている。

よそ者目線

急にできた半日のひとり休日。
どこに行こうかと考えて、ふと、「大宅壮一文庫」のことを思い出した。

大宅(おおや)壮一文庫は、日本初の雑誌の図書館。
入館料500円で15冊まで、追加料金次第では100冊以上閲覧できる。
モノを書く人がよく調べ物に利用するというので、ちょっと関心があったのだった。

住み始めると、「わざわざ訪れない場所」というのが増えてゆく。
京都の中心部に住んでいたときもそうだった。
だから時々、「東京に住んでいなかったときに、住んでいたら行ってみたかった場所」に行ってみることにしている。

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写真は、普段あまり乗らない京王線に乗ったので立ち寄った、行ってみたかったカフェ。

生活時間がうまくゆかない

夫の帰りが遅い。もしくは帰り時間が読めない。

しかしできるだけ子どもが夫と関わる時間を取りたい。自分の負担軽減のためにも、子どもと夫の関係のためにも。

という対立を、人々はどうやって解決しているのだろうか。

「いないものと思って生活する」ことはできるだろうし、それで母子の生活は安定するだろう。
だけど、よくある「父親不在の家庭」にはしたくない。


パターン①「夫の帰りが子どものお風呂タイムギリギリ」
夫がお風呂に入れて寝かしつけまでやる→夫、ごはん食べずに寝落ちする→作らなくてよかったじゃん(落胆と怒り)

パターン②「夫の帰りが遅すぎて子ども就寝に間に合わない」
私がお風呂から寝かしつけまでやる(もちろん私もそのまま寝る)→夫、洗い物しない(できない)。朝に大量の洗い物が残される(朝から疲労と怒り)

パターン③「夫の帰りが早い」
ほとんどない。

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なんか疲れたな...。

パフェ療法

ちょっと心乱れる出来事があって、気持ちを落ち着かせるために立ち寄った。
何度目かの、静かな喫茶店。

ラム酒に漬け込んだドライフルーツ、という私の大好物が載っている「大人のパフェ」を見つけ、
ちょっとボリューミーではあったけど、今日は自分を思い切り甘やかすことにして贅沢オーダー。

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これがほんとに美味しかった。
ここの喫茶店は、コーヒーがすごく美味しいうえに、スイーツメニューに全く手を抜いていない。
何を食べても記憶に残るぐらい美味しい。

甘くて食べごたえのあるフルーツをゆっくり噛みしめながら、起こった出来事の衝撃が少し修復されていく。

パフェのスプーンを置きながら「コーヒーはもう少し後にしましょうか?」と訊いてくれた店主のさりげない心遣いにも、ささくれた心がとっても癒されたのだった。

なくなってほしくない場所。