令和初日のお狐さま

GW前半は姉の家へ。
平成から令和への年明けは、姉の家で迎えたのだった。

令和初日、たまたま前から行きたいと思っていたお稲荷さんまで足を延ばすことに。

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令和元日(?)の御朱印をもらう長蛇の列を横目に奥へ奥へとお詣りすると、そこは、京都の化野念仏寺を彷彿とさせる、お狐さまの森だった。

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門前町で、お目当てのいなり寿司と蕎麦を食べて、大満足の令和はじめ。

ママを楽しむ

久々の大都会、六本木。

息子と同学年の子どもたち&ママで、「ムーミン展」を見に行ったのだった。

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都心で働いていた頃はいつでも行ける気軽さがあったのに、動き回る子連れ&大荷物で、電車とバスを乗り継いで...となると、すっかり足が遠のいてしまっていた。

雨が降りそうだったこともあり、今回初めて、ベビーカーを使わずに徒歩だけで息子を連れ歩いた。
どうなることかとドキドキだったけれど、六本木ヒルズでベビーカーを借りて、その間にうまい具合にお昼寝をしてくれたので何とかセーフ。
念のため抱っこひもも持って行ったけれど、着替えや水筒やおもちゃやオムツが入ったパンパンの荷物を持ちながら、14kgになろうとする息子を...なんて、絶対無理だった。

途中、バスの座席で荷物と息子を抱っこして身動きひとつ取れないでいたら、横に立っていた年配の女性が「荷物、持っててあげる」と言って、重い重いリュックを手で支えてくれた。
バスから降りるときも、靴を脱いでしまっていた息子を見て「いいから、ゆっくり履かせて来てあげて。私、これ持ってそこで待ってるから」と言って、荷物を持ってバスの出口で待っていてくれた。

妊娠中に席を譲ってくれたのも、子育てを経験した感じの女性が圧倒的に多かった。
理解があるのもあるけど、たぶん、手を差しのべることにためらいがないんだと思う。
「絶対役に立つはず、ありがたいはず」というのを知ってるから、体がサッと動くというか。

自分も、将来そんなおばちゃんになるだろうなと思う(笑)

今回、ベビーカーを押すのでなく、息子と手をつないであちこち歩いていたら、不安(いつ寝てしまうか、抱っこ!と言い出すか)はあったものの、とても楽しかった。
ベビーカーだといつも顔が見えないけど、一緒に歩いていると、客観的に小ささが分かる。
まだ自分が子どもを持てるかも分からなかった頃、街を歩いている小さな子ども連れのママを見て、「いいなぁ...」と思っていた。

その幼児連れのママに、今、なってる。

そう思ったら、ぷくぷくの肉付きいい小さな手を、改めてギュッと握りしめてしまうのだった。

きのう何食べた?

今期のテレ東ドラマ「きのう何食べた?」が、すごく良い。

イカップルの日常を描いたほのぼの系のお話で、
なんといっても、毎回料理のシーンがしっかり出てくるのが良い。

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西島秀俊の手つきもすごく慣れてる感じで、切り方とか調理の仕方が参考になる。
トマト缶をゆすぎがてら水を汲んで足す、とか。

そして何より、ふたりの仲がいいのが良い。
ゲイでも、男女のカップルでも、友達でも親子でも、「仲がいい」っていうのはそれだけで、貴重なことだなと思う。
本当に仲がいい人たちを見ていると、穏やかな気持ちが伝染してくるような気がする。

「仲よきことは美しき哉」とは、本当によく言ったもの。

アメリのデザート

先日のこと。
ずいぶん昔によく作ったお菓子を久しぶりに作る機会があって、レシピの古~い切り抜きを貼ったノートを見ていたら、20年ぐらい前の自分が書いた、別のお菓子のレシピが目に止まった。

大学時代に少しだけバイトした店で教えてもらった、クレームブリュレのレシピ。
映画「アメリ」が流行るちょうど直前で、私はその店で初めてクレームブリュレを知った。
あまりに美味しかったので、レシピを教えてもらえないかとシェフに聞いたら「ガスバーナーないとできひんで?」と言われたけれど、「いいんです!」と言い切って教えてもらったレシピ。
それなのに結局、20年放置することになった。

ふと思いついて、夫に「ガスバーナーなんて、うちにないよね?」と尋ねてみた。

夫は、時々意外なものを隠し持っている。
特に道具系。
一体何に使うの?というようなマニアックな道具が、時々夫の持ち物コーナーからドラえもんのように出てきて、そういうときいつも「結婚すると自分では絶対思いつかないものに出会えて面白いな~」と思うのだった。

しかし、ガスバーナーはたぶんないだろう。
と思っていたら、夫「何に使うの?」
え?まさかあるの?
「かくかくしかじかで」と話すと、夫がおもむろに立ち上がり、押し入れの奥からガスバーナーが現れたのだった。

聞けば、炭火の着火用に買ったのだという。
チャッカマンとかじゃないあたりが夫らしい。
夫も、「まさかお菓子を作るのに使う日が来るとは思わなかった」と言っていたけど。

そんなわけで、古い古いレシピが、20年ぶりに日の目を見たのだった。

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完成したクレームブリュレは、自分で言うのもナンたけど激うま。
それもそのはず。
そのレシピは、そのシェフが最も得意としていたデザートだったのだから。

オープニングスタッフとして入ったバイト先のその店は、何年かの後に予約のなかなかとれない人気のフレンチになった。
シェフはすごかったんだなぁと、何年も後になって初めて分かった。
得意デザートのレシピを聞いておいてよかった。
シェフはもうひとつ、ガトーショコラもよく作っていたのだけど、こちらは聞かずじまい。
ガトーショコラの材料を計るのはいつも私で、分量も暗記していたし手順も見て知っていたから、いつでもできると思って、結局メモしないまま忘れてしまったのだった。
あれは惜しいことをした。

もう遠くに引っ越してしまったけれど、もし近くだったら、今の方が断然あのお店で働きたい。
接客も料理も何もかも、大人になった今の方が比較にならないくらい学べるはずだから。

なんてことのない一日

冬に逆戻りしたような、寒い寒い雨の一日。

休みだった夫が、仕事用のメガネを新調したいという。
本当なら家にいたい天気の日ではあったけれど、夫とゆっくり出かけられるのが久しぶりだったから、一番近い繁華街までバスに乗って出かけることにした。

息子には、ダウンジャケットの上にレインコート、長靴を履かせたものの、そういえばそろそろ傘を買ってあげないとなぁと思っていたことを思い出す。
いい機会なので、今日一緒に見てみることに。

メガネを選んで、ファミレスっぽい、パスタとピザのお店で遅めのお昼ごはん。
相変わらず息子は、食べる食べる。
吐くんじゃないかというぐらい食べたのに、夜また「おなかちゅいた」と言ってきたのでびっくりした。私と夫は、もう晩ごはんも要らなかったというのに。

夫は荷物の発送があったので一足先に帰り、私は息子を連れて子ども傘を物色。
当たり前といえば当たり前だけど、子ども傘には、身長に合わせてちゃんとサイズ展開があることを知った。
息子に持たせてみたら、一番小さいサイズが安定感あったけれど、ひとつ大きいサイズしかない「きいよ(黄色)!」と言って聞かないので、まぁいいかと思ってそれにすることに。
前からもしかしてそうかな?とは思っていたけど、息子が黄色好きなことを初めて知った(笑)

帰りのバスでも、ずーっと傘を持ちたがる息子。
お膝に抱っこするのに、しにくいことしにくいこと。
家で出迎えた夫にも、開口一番「かしゃ!」と満面の笑みで見せびらかしていた。

玄関のドアを閉めたとたん、冷気が遮断されて中の暖気が流れてきて、あぁ帰ってきた、とホッとした。
そういえば、夫が家で出迎えてくれることなんてなかなかないもんな。
冬に逆戻りの日のおかげで、おうちのぬくぬくした感じを久しぶりに思い出した。

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今日の雨で、敷地の桜はだいぶ散ってしまった。
さすがにもう、今年はこれで終わりかな。

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先週末の桜。

今年の桜は長かった。
二週間ぐらい咲いていたような気がする。
毎年、これぐらい咲いていてくれたらいいのにな。

気淑風和(きよくかぜやはらぎ)

日曜日、絶好のお花見日和。
あたたかく、風もなく、花もまだ半分以上咲いている中での、今年のメインお花見だった。

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知り合った当時ほとんどが独身だった、写真仲間とのお花見。
私も含め、夫や妻、子どもができた人が少しずつ増えてきて、家族連れ含め20人ぐらいの賑やかなお花見となった。

持ち寄りの飲み物やごはんも、それだけいるとバラエティに富んでいる...かと思いきや、唐揚げ率の高かったこと!
だけどやっぱり、唐揚げはさすがみんなの人気者だった。
こういう会で、満足するぐらい唐揚げをちゃんと食べられたのは初めてかも(笑)

大きなブルーシートを敷くようなお花見をしたことがなくて、憧れていたのは大学生の頃。
子どもの頃は、とにかくよその家との交流がない家だった。
その点息子は、きっと物心ついたときからブルーシートお花見を知っているんだろうなぁと思う。
記憶に残る年齢まで、毎年続けてあげたい。

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この日だけはと一日外にいるのを解禁したひどい花粉症の私は、案の定夜からえらいことになった。
上善如水ならぬ、鼻水如滝。
レ点打ってる場合じゃない。

道を覚えるにはナビを使わないことも必要だ

図書館で数ヶ月待ちの本がやっと回ってきた。

タイトルを見たときに、それそれ!と気になってすぐ予約した『レシピを見ないで作れるようになりましょう』。

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「はじめに」を読んで、うんうん、そうなんだよねぇ!と膝を打った。

レシピは道案内のナビゲーションと似ています。
(中略)
ナビに頼っていると、画面や音声にばかり気をとられるから、状況を見なくなる。
料理もまったく同じです。レシピに頼っていると、鍋の中を見ることをせず、グラムとか何分とか、書かれてる数字の通りに作ることになり、自分の感覚で作ることをしなくなってしまう。しかも、グラムや時間を測って作ることは、人間にとって楽しい作業ではないのです。

独身時代から料理はしていたけれど、本格的に毎日作るようになったのは結婚してから。
子どもが産まれるまでは少ないレパートリーだけで回すことも多かったから、意識的にレパートリーを増やそうとしているのは、息子が離乳食を卒業した、ここ一年ほどということになる。

レパートリーを増やすとなると、当然レシピを見ることが増えるわけで、レシピを見るのはいいんだけど、毎回毎回確認するのもなんかしんどいなぁ...と思っていた矢先なのだった。

この本にもレシピは出てくるんだけど、いわゆる普通のレシピと違って地の文で手順が書かれているから、そうする理由が書いてあったり、「何分経ったら」ではなく「こういう状態になったら鍋から上げる」みたいな幅のある書き方で、誰かに口伝で習っている感じがしてなんとなく気楽。

早速やってみていることのひとつに、ピーマンの切り方があるのだけど、これはほんとに目から鱗だった。

普通、ピーマンってヘタを切って中から種を取り出す、みたいに書かれていることが多いけど、
この本で紹介されていたのは「りんごの皮を縦に剥くように」というもので、ヘタを落とさずに身の部分だけを切り取る、というもの。
半信半疑でやってみたら、ほんとに種があまり飛び散らなくて、なんだかエレガントだった。
さすが有元葉子。

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輪切りにするときには使えない技だけど、
この切り方を知って以来、最近ピーマンが多用されがちな我が家なのだった。