すたこらさ

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一度ハマるとしばらく同じ人の本ばかり読む傾向があって、最近はずっと益田ミリづいている。

味わい深い「すーちゃん」シリーズ。
第三弾の「どうしても嫌いな人」は、何とも言えず、ジワジワジワジワくる一冊だった。

そうそう。
日常で避けられない嫌いな人がいるときの、あの気の重さ。
ひとつひとつは些細なことなのに、だんだんだんだん持ち重りがしてきて、気づいたときには毎朝辛くなっているあの感じ。

読んでいるうちに、主人公のすーちゃんと同じペースで、気持ちがどんどん重くなっていくのだった。

些細なこと、と最初は思うんだけど、
こういう気の重くなり方をするときって、実は些細なことなんかじゃなかったりする。
悪意のある人が、最初は隠し気味に悪意を向けてくるから些細に見えるだけで、そこにちゃんと大きい悪意が隠れているのだ。

その隠された悪意の大きさにいかに早く気づいて、そこからいかに早く逃げられるかがポイントなのだ。

昔に比べると、逃げ足が早くなったと自分でも思う。
逃げるのは恥じゃないし、役に立つのだ。