『ガールズファイル』

柴崎友香の、本屋さんではあんまり見たことない本が図書館にあったので、早速借りてみることに。


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2005年前後に20代~30代前半だった女の人たちを主人公にした、前半インタビュー、後半短編小説、という造りの一冊だった。


一番最初に柴崎友香を読んだときから一貫して好きだったのは、「一人(独身)で働きながら暮らしてる女の人の楽しさ」を、あらためてしみじみと実感できる...というところだったのを思い出した。


仕事帰りに誰かと行ったイタリアンレストランで、ワゴンに乗せられてきた新鮮な魚を見せられてテンションが上がったり、かごに入ったパンを食べながら赤ワインをぐいぐい飲みつつ話したり、相手と話しながらも他のテーブルの気になるカップルやサラリーマンに気をとられたり。


仕事帰りに御堂筋線のホームで偶然同級生と会って飲みに行くとか、大阪にいたらほんとにありそうで、あぁ、大阪で働いてたらこんな風になってたのかな、とちょっと思ったりした。

実際、仕事帰りにばったり会って、そこからよく会うようになった同級生もいたみたいだし。


自由になるお金があって、自由になる時間もあって、平日の、仕事帰りに誰かと飲みに行くことが、本当に楽しかった。あの頃。