Waiting for コウノトリ

とある検査のため、眼科を受診。
特殊な検査だったので、紹介状を書いてもらって大きな病院へ行ったのだった。

久しぶりに行ったその病院は、息子を産んだ総合病院。
しかも眼科は産科と同じフロアにあって、眼科の端っこにある休憩スペースは、妊婦検診で混雑した待合コーナーに長時間座っているのが辛いとき、よく外を眺めてボーッとするのに使っていたところだった。

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最近、妊婦の頃をよく思い出す。

初めての妊娠は、産まれてくる赤ちゃんに会うことばかりが楽しみで、妊娠中を楽しむ、という意識が今思えばあまりなかった。
だけどそれも無理はなくて、身体は平和だったけれど、生活上では半年くらいの間に、怒濤のように出来事があった。
結婚して初めて夫が長期出張で何週間も家を空けたと思ったら、それと相前後して義父が急に亡くなった。
初めて夫の親戚一同に会ったのは、だから義父のお葬式だった。それも、何十人もの親戚に、一度に。
その一ヶ月後に予定していた新婚旅行に行き、さらに一ヶ月しないうちに、義父が亡くなる前から計画していた京都旅行を兼ねた身内だけの結婚式があり、そこから二週間後くらいに初めてのグループ写真展があり、また二週間後くらいに、友人だけの結婚パーティーがあった。
旅行やパーティーの準備もすべてその半年内にやっていたのだから、さすがによくやれたなと思う。
予定していたイベントがすべて終わった頃には、もう臨月が間近だった。

そんな中で通っていた、妊婦検診。
正直、一回一回の検診がどんなだったか、ちゃんと覚えていない。
それが初めての妊娠だったからなのか、それともイベント続きだったからなのか、今となっては分からないけど、
次々来る予定をこなしていたら、あっという間に出産までたどり着いた感じだった。

だからなのか、もう一度妊婦というものをじっくり味わい直してみたくて仕方ない。
年齢的にはもうだいぶ厳しいことは分かっているのだけれど、
またどこからかひょっこり赤ちゃんが来てくれないかなと、願う毎日なのだった。