白髪ネギやってもらえますか

自作鶏ガラスープの展開料理を増やすため、今度は麻婆ラーメンに挑戦。
麻婆単体よりも丼よりも麻婆ラーメンが好きな私としては、味が決まればお店に行かずとも食べられるようになるので画期的。
そのためにはラーメンスープを自作できるようにならなくてはいけなかったけれど、そのスープがなんとなくこれでいけそうな感じがしてきたので、満を持して作ってみることにしたのだった。

まずは材料を準備。

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ネギをみじん切りしていたら、以前友人に聞いた私の好きな話を思い出した。

友人(独身女性)が、職場の親しい人たちとBBQか何かをしていたときのこと。
その中にひとり、友人のことを勝手に恋愛のライバル視している若い女性の後輩がいた。
その後輩は、男性がいる場面ではテキパキと料理上手のように振る舞うが、男性がいない場面では必死にスマホでレシピを見たりしているという、絵に描いたような「男性の前で女性らしく振る舞おうとする」人なのだそう。
男性がいるときは、他の女性、特に友人にはあまり料理のいいところをやらせず、ちょっとした手伝いのようなことだけお願いするらしい。

あるとき、友人が「何かやろうか?」と声をかけると、後輩は少し考えて「...じゃあ、白髪ネギやってもらえますか?」と言ってきたそうな。
普段から勘のいい友人は、その口調に「試す」ようなニュアンスを嗅ぎ取った。
友人曰く、たぶんその子は白髪ネギの作り方を(調べないと)知らなくて、友人がそれを調べずにやってのけるかどうかを試したのだと思う、とのこと。
友人が難なく白髪ネギを作るのを見た後輩は、明らかにおもしろくなさそうな顔をしていたそうだ。

ちなみに、その友人の実家は中華料理屋であった。

この話が私は好きで、以来いつもネギを細かく切るときに思い出してしまう。
「白髪ネギやってもらえますか?」って、小賢しい小娘が言いそうなセリフとしてなかなか秀逸だな...と笑えて仕方ないのだ。
他にも違うバージョンが作れそう。
「飾り切りやってもらえますか?」とか。
「蛇腹切りやってもらえますか?」とか?

そんなことを考えながら作業していたら、麻婆ラーメンが出来上がった。

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お味は...まぁ、悪くない。
夫はかなり気に入っていたし、息子(辛味抜き)もガン食い。

しかし、このときになってやっと私は気づいた。
問題はスープじゃない。
いつも使っている麻婆豆腐のレシピが、いまいちなのだ。

思い返せば毎回同じレシピを使っていたけど、すごく美味しいかと言えば、まぁ普通の美味しさ。
こんなに麻婆豆腐が好きなのに、他のレシピを試してみたことがなかったとは迂闊だった。

そんなわけで、麻婆ラーメン完成への道はまだまだ続くのであった。