不穏な雲は過ぎ去って

酒井駒子展の後は、立川に出かけたら必ずと言っていい立ち寄り地、IKEAへ。

GWに車で行って買い物はしているので、この日は休憩がてらランチというのが主な目的だった。
美術館のある立川グリーンスプリングスのランチスポットにも行ってみたかったのだけれど、何せIKEAは小さい子連れにとって何かと行き届いていて、安心感からついそちらに足が向く。
授乳室やオムツ替えコーナーの充実度はもちろん、レストランはスーパーのフードコート的な自由さと、フードコートにはない空間のゆとり&清潔さを兼ね備えている。
子どもがぐずっても許容される空間的ゆとりは、せせこましい東京で子育てをしている親たちには、本当にありがたい場所なのだ。

生まれてからもう何度来ているか分からないほど来ている長男は、勝手知ったるIKEAレストランでメニューも見ずに「まるちゃんはカレーね!」と早々に食べるものを決め、ドリンクバーもおかわりしまくり、トイレにも行きまくり。
大人もコーヒーやカプチーノをおかわりして久々にゆっくり寛ぎながら、ふと外を見たら、ものすごく不穏な雲が近づいてきていた。

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「え?あの雲の下、もしかしてめちゃくちゃ降ってない?」
夫と話しながら急いで雨雲レーダーを調べると、ちょうど見えているあたりの方向に、真っ赤な雷雲が表示された。
予想進路を見ると、20~30分後にまさにIKEA付近に来る模様。
「出るなら今だけど、もうちょいゆっくりしたいよね~」
「だね。やり過ごしてから行こう」
ということで、もうしばらくいることにして、雨雲が来るのを安全な場所から眺めることにした。

昔母親が「子どもの頃、雨と晴れの境目を見たことがある」と言っていて、またまた~...と本気にしていなかったのだけれど、最近になって、そういうことが本当にあるのだと思うようになった。
母親の見たのは、いわゆる「線状降水帯」というやつだったのだろう。
海外に飛行機で行った際、そういう「雨と晴れの境目」を、雲の上からも何度か見たことがある。
下にいるのは大変だけど、雲の上から見る雨と雲、あれはなかなか楽しかった。

そんな話をしていたら、ポツ、ポツと大粒の雨が降り出した。
でも思ったより強くはない。
また雨雲レーダーを調べると、どうやら先ほどの予想とは少し進路がずれて、IKEA付近をかすめてそのまま過ぎ去るところだった。

雨雲を無事やり過ごして、ちょこっとだけ小物を買い足し、立川駅へ。
途中、グリーンスプリングスの庭園を抜けて行きながら、またの機会のためにお店もいろいろ偵察しつつ、雨上がりのお散歩となった。

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初夏の湿った空気の休日。