おめでとう そしてこれから待っている素敵な日々

20年来の友人が結婚した。

知らせを聞いたのは、入籍から少し経った5月末。
もともと離れた場所に住んでいるから、年に一回ほど、どちらかが新幹線で近くに行くときに会える程度だったのだけれど、ちょうどコロナが始まる頃に会う予定だったのがなくなったから、最後に会ったのはもう二年前だった。

一つ年下の彼女とは学生時代からのつき合いで、あることでよく一緒に行動するようになって以来、何かとコンスタントに連絡を取り続け、いまだにちょくちょく会う数少ない友人の一人になった。
音楽や本、映画、漫画といったいわゆる文化的なところの趣味が合うというか、私が勝手に彼女の感性を好きなのだけれど、こちらが勧めたものは彼女もやっぱりだいたい好きになってくれるので、たぶん「合う」のだろうと思っている。

ものすごく整った顔立ちながら、至って堅実・目立とうとしない性格のせいか、学生時代から浮いた噂ひとつないのを、周囲にずっと不思議がられていた彼女。
30代も後半になり、「地方だし、なかなかいい人がいないんだよね~」とよく嘆いてはいたものの、出産や育児に一番の重きを置いていないせいか、そこまで焦る感じもなく、彼女らしいマイペースで婚活を続けていたよう。
40代に入り、もしかしたら彼女はもうこのまま一人で生きていく可能性も高いのかな...と思っていた矢先に突然入ったのが、5月の連絡だった。

あまりの驚きと嬉しさに、長文のLINEで質問攻めにする私を「○○ちゃんらしいね~(笑)」と笑いながら答えてくれたところによると、コロナで相手となかなか会えなかった期間を経て、最近になって急に話が進んだとのこと。
そして、私が驚いたのち「彼女らしい...!」と納得したのが、「遠距離別居婚」だった。
学生時代からずっと自分のペースを守り続け、無理はせず、生活のペースを乱されるものを上手に遠ざけながら、自分を大事にして生きてきた彼女。
安定した仕事をしながら、実家近くの好きな故郷で暮らしている彼女は、その生活を急に変えることはせずに、新幹線で往き来する週末婚という形を選んだのだそうだ。

しかも私にとって嬉しかったのが、お相手が東京に住んでいるということ!
それも、かなり私の行動圏内。
コロナが収まったら隔週くらいで彼女が来るというので、東京に来て以来古くからの友人に飢えている私のテンションはだだ上がった。
彼女が結婚して一番嬉しかったのが、この点かもしれない(笑)

ひとつだけ残念だったのは、結婚式はしないということ。
まぁ彼女の性格を考えたら当然なのだけれど、人の結婚式に出るのが好きな私としては、親しい彼女の晴れ姿を見られないのはとても残念だった。

そんなわけで、会えるのがいつになるか分からないので、結婚祝いだけひとまず送ることにした。
とはいえ、別居婚という初めてのパターンに、何を贈ったらいいか悩むこと一ヶ月。
よくあるお鍋とかだと一人でしか使えないし、ペアになったもの(食器とかパジャマとかその他もろもろ)も片方の家でたまに使うか別々に使うかになる。
いろいろ頭を悩ませた挙げ句、私の好きなクチポールのカトラリーを、4組贈ることにした(写真はうちにある2組)。

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4組あれば、2組ずつお互いの家に置いておいて、一緒にいるときも別々にごはんを食べるときも、いつも使うことができる。
いつか同居することになったときは、4組セットにして来客用としても置いておける。
カトラリーなら割れたり壊れたりすることもないし、クチポールはシリーズ展開しているから、ナイフや別のサイズ、他の色を買い足すこともできる。
これはなかなか喜んでもらえるのではないかと、思いついて我ながら嬉しくなった。

そうして手配したのが今週。
週末には、彼女のもとに届くだろう。

手配している最中から、フジファブリックの「wedding song」が頭の中に流れ始めた。
自分の結婚式のときにも使った、ウェディングソングの中でも大好きな曲。
あのときは彼女も遠くから駆けつけてくれた。
私は妊娠8ヶ月で大きなお腹でバタバタだったけれど、楽しかったなぁ...と、また結婚式行きたい欲が湧いてくるのだった。

お二人で過ごす日々に笑顔あれ。