令和時代のクリスマス

「クリスマスは恋人と過ごす」という習慣は、今の若い世代にとってはもはやバブル時代の遺物なのだ、という記事がネットニュースになっていた。

いい時代になったなと思う。
私はバブル世代ではないけれど、その名残でやっぱりそういう習慣はあったし、クリスマスに何も予定がないとなんとなく肩身が狭いというか、落ち着かないというか、自分はよくても周りに何かしら気にされている、その空気とか気配がうっとうしかった。
ある年は周囲の目がうっとうしい女の子同士で集まってクリスマスパーティーをしたこととか、ある年は職場で一番嫌だった同僚に予定の探りを入れられて虫酸が走ったこととか、いろいろな年があったことを思い出す。
今の若い子たちがそういうことから一切解放されて、七夕とかお月見みたいに「あぁクリスマスだね~」と季節のイベントを楽しめているとしたら、なんだかいいなぁと思う。

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今年のクリスマスイブは、長男の習い事の送迎をして、帰りにちょっとだけカフェでおやつを食べて、夜はまた夫が買ってきた小さなケーキを食べた。

そういえば結婚してすぐのクリスマスは、私が仕事で夫は休みだったから、私の職場近くのたまたま見つけた店で軽く食事をして、一緒に家に帰ったのだった。
クリスマスに外で食事をして、一緒に暮らす家に帰る、というのがちょっと新鮮だったのを覚えている。
家に帰ると夫からのプレゼントが二つ置いてあって、一つは私が前から買う買うと言っていた抱き枕、もう一つは引っ越して二ヶ月くらい未完成だったDIYの食器棚で、夫が日中組み立てた食器棚がキッチンにバーンと設置されていた。
抱き枕は授乳クッションとしても使えるものを夫がわざわざ選んで、それからまもなく私は妊娠し、翌年のクリスマスにはもう、夫はサンタクロースとしての任務が始まったのだった。

十年くらいは今と同じクリスマスが続くんだろう。
平和で穏やかなクリスマス。