冷麺冷やし中華問題

関西出身の私と関東出身の夫。
時々何かで、お互い譲らない呼び方がある。

「今日マクド行ったらさぁ...」
「マックね」
「いや、マクドな。ほんでマクド行ったらめっちゃ混んでて...(夫がまだ「マックね」と言い張ってるけどうざいので無視して話を進める)」

とか、

「まるくん、回転焼き食べる?」
(横から夫)「今川焼きでしょ」
回転焼きやで、朝ドラでも回転焼きって言ってるで」
(息子)「かいてんやきたべる!」(よし!←私の心の声)

とか。

夏になるとたびたび繰り広げられるのが、「冷麺/冷やし中華」問題。
東京に来たあたりから薄々気づいてはいたけれど、「冷麺」と言うと、なんと関東では100%「汁ありタイプ」になってしまうのだ。

汁のない、上にキュウリやトマトやハムや卵焼きが乗っている冷たい麺(要するに冷やし中華)は、関西では「冷麺」。
結婚して最初に家でそれを作ったとき、「今日のごはんは冷麺ね」というメールを入れておいたら、帰ってきた夫が「あれっ、冷麺っていうから...これ冷やし中華じゃん」と言ったので「えぇぇぇ...!冷麺と冷やし中華って違うの!」となったのだった。

冷やし中華」と言われても別に違和感なく理解していたけれど、そういえば「冷やし中華」と自分で使うことはなかったと、このとき気づいた。
「じゃあ『冷麺』(汁ありタイプ)は何て言うの」と夫に聞かれ、「それも冷麺かな。強いて言えば韓国冷麺?」と答えたら、「何それ!ややこしいじゃん」と言われた。
確かに、言われてみれば。
でも、汁ありタイプを家で作ることは(私の小さい頃は)まずなかったし、汁ありタイプが出てくるとしたら焼肉屋さん限定なので、別にどっちも「冷麺」で問題なかったのだ。
焼肉屋さんに「冷麺」とあったら、「あぁあっちのタイプね」と思う。
(たぶん上京してから)ごくたまに、食堂的なお店で「冷麺」を注文して「汁ありタイプ」が出てきたときがあった気がするけれど、「あ~、そっちか~...!」とちょっとがっかりするだけで、深くは考えていなかった。
だから私の場合、「冷麺/冷やし中華問題」は結婚してからはっきり現れたのだった。

家で作るのは圧倒的に汁のないタイプ。
家では私は完全に関西弁だから、そのときだけ夫に合わせて「冷やし中華」と言うと、なんとなく自分の言葉でない感じというか、取って付けた違和感がほんのちょっと感じられる。
それプラス、息子たちが将来「そういうこともある」と知っておくと、たとえば関西出身の人と話すきっかけになったりするだろう...などと考えて、今でも家では頑なに「冷麺」で通している。
夫はいつもブツブツ「冷やし中華ね」と言っているけれど(無視)。

写真は、少し前に渋谷で食べた「冷やし担々麺」。
ちょっとだけ汁が入っている。
これは冷麺の仲間なのか。冷やし中華の仲間なのか。
関西人なら考えることなく「冷麺」で済むけどね。