試される脳みそ

怒涛すぎる3月が終わって、気がついたら4月ももう後半になっている。
去年の3月4月もたいがい忙しかったけれど、今年も同じくらいか、輪をかけて忙しい。

...と、書いていてふと「そういえば『たいがい』ってこっち(東京)では聞かないな」と気がついた。
ググってみたら、やはりこれは大阪弁のようだ。
アクセントは「が」にあって、なんというか、どちらかというとネガティブなことに対して「呆れる」みたいなニュアンスだ。
「AもひどいけどBもひどい」と言うときに、「AもたいがいやけどBもやで」といった感じで使う。

まぁそんなわけで、気がついたら桜は咲いて散り、菜の花も終わって、初夏みたいな気候が始まりつつある。

3月は私が、夫や子ども抜きで人と会う機会が珍しく多い月だった。
同じ年の子どもを持つ三家族の、母たちだけでの初飲み会が開かれたのも3月。
土曜日の新宿に飲みに出たのなんて、百年ぶりだ。

もうひとつは、急遽前日にお誘いがあった学生時代からの友達とランチ。
夫も会ったことのある友達だと、なぜか快く送り出してくれる(逆に言うと、夫が知らない友達と会うときはそんなに快くない)のは、ちょっと納得がいかないけれど。

子どもたちの春休みには、これまた珍しく家族で原宿へお出かけ。
途中で見えたNHKホールに、アンテナ(?)がいっぱい付いていたのがちょっと面白くてパシャリ。
フジツボみたい。

子どもたちの新学期が始まって、そこに私の(短期だけれど)新しい仕事が加わり、保育や学童やお迎えのやりくりが複雑すぎて大変なことになっている。
幼稚園と学校それぞれの予定も微妙にずれていて、帰ってくる(またはお迎えの)時間、保護者会の日程、提出書類等のスケジュールが二人分あって、アラフィフの脳が試されている。

綱渡りのような毎日が、しばらく続きそう。

新潟旅行紀⑥三日目(最終日) レンタカー延長してハッスルする

最終日の朝は雪。

この日は、燕三条に戻りながら「弥彦(やひこ)」というエリアを観光することにしていた。
新潟市から車で50分ぐらいの村で、古い神社と、そこから出ているロープウェイがあるのだ。
当初はそのロープウェイに乗るぐらいしか予定を立てていなかったのだけれど、昨日の酒蔵見学が思いのほか面白かったために、夫がまた別の酒蔵見学をしないかと言い出した。
弥彦村の近くにネット予約できる酒造があるという。

もともとレンタカーは丸二日(48時間)のプランで、返却後は新幹線の出発まで燕三条駅付近で何か観光しようと言っていたのだけれど、初日に見た感じでは徒歩で散策するという雰囲気では全然なく、どうしようかと迷っていたのだ。
レンタカーを一時間延長すれば新幹線までの時間も何とかなりそうだったので、その分を酒蔵見学に充てようということで話がまとまった。

早めにチェックアウトして、弥彦村へ車を走らせる。
途中は、雪をかぶった田んぼが広がる風景。

新潟市内もずっと田んぼが広がっていたけれど、新潟って平野なんだなぁと今回改めて知った。
昔社会科で習った「越後平野」が、まさにこれなのだ。
海外旅行でも国内旅行でも、昔習った机上の知識が、目の前の風景と重なって「あぁ、これが!」となる瞬間が好きだ。
ブラジルで見たテラローシャという土の色とか、ドイツ→チューリッヒの上空から見たシュヴァルツヴァルトとか、ヨーロッパに行くときの機窓から見たいろいろな地形(卓状地、蛇行河川の三日月湖etc.)とか。
今回の新潟旅行でも、立派な蔵があったり街が広範囲に広がっていたりと、新潟がとても栄えていた時代の名残があちこちから窺えたのだけれど、それは江戸時代の物流の動脈だった北前船が新潟を経由していたからで、新潟は人もモノも頻繁に行き交う主要都市だったのだ。

そんなことを思いながら風景を見ているうちに、目的の酒造に到着した。

今回の酒蔵は家族経営と思われる小さな酒蔵で、ここで作られるお酒はほとんど全て地元で消費されるから、県外には出回らないのだそうだ。
本当の、いわゆる地酒というやつだ。

酒蔵見学を二ヶ所でしてみて、同じ新潟の酒造でも、ずいぶん違うものだなぁとちょっと驚いた。
もちろん規模も違うのだけれど、見学のときの説明のポイントもけっこう違うのだ。
このときの酒蔵見学は私たちだけで、使う道具やなんかも間近で見せてもらい、いろいろ質問すると答えてくれたりして、短いけれどとても充実した見学だった。

これは最初の米を磨くときに、大量の米を持ち上げる機械「楽だ君」。
吟醸大吟醸となるにつれ米が小さくなることは既に聞いていたけれど、ふとその削りかすはどうするんだろうと思って聞いてみたら、「いろいろですね。多くは糠として使われて、あとは米粉、おせんべいとかの原料になるものもあります」と聞いて、なるほどー!と納得した。
確かに、柿の種も雪の宿も新潟のメーカーだ。

これは米を蒸す場所で、昔は薪で火を焚いていたから、かまどの下に、地下に降りる階段があったのだそう。
そして、薪で焚いていた頃は必ず煙が出るから、昔の酒蔵には煙突があったのだそうだ。

蒸した米に麹菌をふりかけ、酵母を加えて発酵させるということなのだけれど、またふと疑問が湧いて、「その麹菌ってどこから来るんですか?」と聞いてみると「買うんです」とのこと。
その後の答えが面白かった。
「(麹を作っているのは)日本で10軒ぐらいしかなくて。最古の職業って言われてるんです」。
うろ覚えだけれど、そうやって麹菌を持ち運びできる形にしたのは日本だけ、とも言っていたような。
あ~、なんか昔チラッと読んだ『もやしもん』にそんなことが書いてあったような気がする。
面白い。奥深すぎる、日本酒造り。

見学を終え、小さなカフェスペースで子どもたちと一緒に小休憩。
子どもは麹アイス、私は寒かったこともあって温かい麹ドリンク。

この麹ドリンクが、ちょっとびっくりするほど美味しかった。
麹と豆乳だけで作られているらしいのだけれど、なんとも言えない深みというか甘味というか、コクがあるのだ。
ドロっとしているのにしつこくなくて、後味はさっぱり。
そして、添えられた干し柿とめちゃくちゃ相性がいい。
甘酒系の飲み物がこれまでなぜか苦手だったのだけれど、これを飲んで以来、ちょっとハマりつつある私であった。

酒造を後にして、弥彦山ロープウェイへ。
いったん落ち着いていた雪がまた降り始め、風も出てくる中、山頂駅へ向かった。

634mの山頂近くの駅は、一面雪景色。

ここへ来て、念のため持ってきていたレインコートが大活躍。
子どもたちはこの冬一番の雪遊びを楽しめたし、私は念のため用意した旅の荷物が全てちゃんと役に立って大満足。

晴れていれば佐渡島も見えるということだったけれど、この日は海の方は何も見えず、反対側の越後平野だけがずっと向こうまで広がっていた。

ロープウェイは20分毎の出発なので、冬季でお店も閉まっている山頂には20分弱だけの滞在にして、山麓駅に戻ることにした。

ここのロープウェイは、久しぶりに昭和を思い出させるようなレトロさだった。
片道5分の道のりに、ちゃんとガイドさんがついていて、バスガイドのようなセリフ回しで観光案内をしてくれる。
そういえば、昔の観光地ってそんな感じだった。

下界に戻って、もうほとんど時間がない中、弥彦神社にだけちらりとお詣り。
万葉の昔からあるという古い神社で、弥彦村はその他にも全国唯一の村営競輪場があったり温泉があったりと、本気で回れば一日観光できそうなエリアだったけれど、今回は残念ながらロープウェイと神社しか行けなかった。

レンタカーをギリギリで返した後は、天気も悪く子連れで歩いて行ける範囲が限られていたので、結局古いイオンモールにあるサイゼリアでゆっくりすることにした。
そのすぐ向かいの建物に、燕三条の製品がずらりと並んだ物産館があって、子どもと夫が休憩している間、私だけサッと見に行くのにもちょうど都合が良かったのだ。

サイゼリア、めちゃくちゃ久しぶりに来たけど案外おいしかった。

帰りの新幹線では、当然ながらみんな爆睡。
寝ていたせいであっという間に着いた東京駅で、珍しい車両の連結を見たいと騒ぐ夫&息子につき合って、盛りだくさんの新潟旅は終了となった。

最後に時間があったらもう一度寄りたいと言っていたストックバスターズには結局寄れなかった。
ストックバスターズも再訪したいし、弥彦村もじっくり訪ねてみたいし、新潟市内の雑貨屋さんも再訪したいし、ウオロクの刺身もまた食べたいし、まだまだ行きたいところがいっぱいだ。
またいつか、新潟は再訪したい土地になった。

新潟旅行記⑤二日目後半 時間が押せ押せの中ハッスルする

酒蔵から運転を交代し、次の目的地へ。

今回の行き先が燕三条に決まったとき、ストックバスターズ以外の行き先はほとんど行き当たりばったりだったのだけれど、直前になってふと「そうだ、新潟ならあそこに行けるかも!」と思い出した場所があった。
調べてみると新潟市内で、宿からも近い。
十年以上前に知った、女性二人のユニットが運営する生活雑貨のショールームで、新潟近郊の伝統産業を生かした商品のものづくりを提案・販売しているところだ。
その産業を継続させることをひとつの目的としているから、不当に安くするような無理な売り方はせず、商品は全国各地の取扱店やネットショップでも買えるものの、取扱店では限られた種類のものしか見られない。
何よりショールームがとても素敵と聞いていたので、いつか新潟に行くことがあったら訪ねてみたいな...と思っていたのだった。

既に決まっている予定と予定の間に割り込ませたから、ただでさえ時間が限られているのに、予定外の酒蔵見学&ガチャでもハッスルしてしまって、ギリギリもいいところ。
その後は(子どもたち的に)メインイベントである水族館があるので、ショールームにいられるのはせいぜい20分だ。

それなのに、側道に降りるポイントでミスしてさらに10分ぐらいロスしてしまった。
一日目でも戸惑ったのだけれど、新潟市内を走る自動車専用道路と一般道の接続が、とにかくややこしい。
知っていれば走れるのだろうけれど、三車線の道で「○○インターを左方向」というから左レーンにいたら、左に行った先で車線が増えて、またすぐに分かれ道。
「これどっちにいたらいいんだろ、とりあえず左?」と左に行くと(後で分かったところではここで右だった)、なんと左に大きくUターンする方向に行かされて、来た方向に戻るトラップ。
車線が多い上、分かれ道までの距離が短すぎて、咄嗟に判断ができない。
初めて通る人には不親切すぎる道に泣かされながら、なんとか目的のショールームに到着した。

子どもたちがぐぅぐぅ寝てしまっていたのと、短時間しかいられないので、私だけでサッと行ってくることに。
とりあえず目的のものがあって、それだけはと思っていたら、入った瞬間「これは、じっくり見なきゃいけないところだった...」としっかり時間を取らなかったことを後悔。
とはいえ、滞在中ショールームが空いているのはこの日しかなかったから仕方がない。

看板商品のひとつである室内用マット。
うちにもひとつ、お気に入りのがあるのだけれど、こんなに種類が揃っているのはショールームならではだ。

二階にも上がらせてもらったら、そこからの眺めがうっとりするほど私好みだった。

たぶんいようと思えば軽く一時間はいられたけれど、お目当てのものを買って(予定外のものもしっかりGET)、泣く泣く、それでも予定通り20分は店内を見てから、急いで車に戻った。

このあたりから天気が怪しくなってきた。
というか滞在中は基本曇天だったのだけれど、この日は夜になるにつれて雪になる予報で、それがパラパラ来始めたのだった。

15分ほど走って、海沿いの水族館、マリンピア日本海に到着。
着いた時点で閉館までもう一時間半を切っていたけれど、子どもたちはこれを楽しみにしているから、行かないわけにはいかない。

最初からじっくりではなく、ざっと全体を見る感じで回っていたら、イルカショーが終わった後のイルカプールにたどり着いた。
イルカショーは見なくてもいいけど、イルカは見たい。
飼育員さんたちがまだいたので覗いてみると、どうやら餌やりや訓練、健康観察が行われる時間のようだった。
獣医さんなのか、スタッフがイルカのお腹に何か管を入れたり、また別のところではジャンプの練習をさせたりしている。

ガラガラの観客席で見ていたら、イルカたちもなんとなくリラックスして遊びっぽく泳いでいるし、ショー以上に面白い。
「空いてるし、いろいろ見れるし、むしろいいじゃん!」と言いながら、しばし座ってゆっくり観賞した。

子どもたちはちょくちょくいろんな水族館に連れて行っているから、時間を意識しつつ、そこまで珍しくないものはスルーしながら館内を回った。
水族館の生き物の中で、長男はエイ、次男はクラゲが一番好きだという。
クラゲがなかなか出てこないから、次男はしびれを切らして「ポワワワワ~ン(←クラゲのこと)、みたい!」と怒っていた。

アオリイカがたくさん泳いでいる水槽があって幻想的。
他の水族館ではあまり見かけなかったのが「育成室」。
展示するまでの飼育コーナーといったところか。
熱帯魚マニアの人の部屋みたいでおもしろかった。

その中にさかなクンそっくりのフグがいて、「似てるね~」と言っていたら、なんとさかなクンが寄贈したフグだった。
犬が飼い主に似るとか、騎手が馬に似るとかいう、あの類だろうか。
しかも寄贈されたのはついこの間、今年の1月らしかった。

閉館ギリギリまで水族館を堪能し、表へ出たらまた雨雪は止んで曇天。
駐車場まで戻り、すぐそこの日本海を長男が見たいというので、水族館駐車場を出てすぐの無料駐車場(展望ポイントなのかな?)まで車を移動。
晴れていたら見渡す限りの水平線と思われる場所だったけれど、曇天で何にも見えない。

風もすごいので私はいったん車内に避難し、夫が交代に外に出たら、いつのまにかみぞれが降り出していることに気づいた。
風がすごいから波しぶきかと思っていたけど、それにしては激しすぎる。
夫と息子も車内に避難してきて、ドアを閉めて「すごい天気だな」と話していると、窓ガラスがあっという間に曇ってきた。

新潟の天気は、日が射したと思ったらすぐに曇り、曇っていたと思ったら急にすごい雨になったりと、とにかく変わりやすいことを今回知った。
昔福井の友達の実家に遊びに行ったとき、同じような変わりやすい天気に驚いていたら、「北陸はいつもこんなんよ」と、驚いているのを面白がられたことを思い出した。
新潟も北陸なんだな~。

この日は夜にかけて雪が止みそうにない予報だったので、もう外で食べるのは止めにして、このまま買い物をして宿で食べようということになった。
スーパーのチョイスはもちろん、満場(夫婦)一致でウオロク。
天気が悪すぎるので、水族館と宿を結ぶ線から大きく外れないエリアの支店を探すと、すぐそばに一店舗あった。
行ってみると、同じウオロクなのに昨日の店舗とはまた微妙に違う品揃え。
「今日は外食する予定だったから、まぁいいでしょう!」と豪勢なネタの寿司や刺身を買いまくった。

宿に着いたら昨日と同じく先にお風呂を済ませ、今日はもう最初から寝る部屋がある方の建物でごはんを食べることに。

我が家では、お寿司はじゃんけんで順番を決めて好きなネタを取っていくシステム。
今回は子どもが取ってよいマグロは赤身だけという制限を設け、さらに私はじゃんけんで夫より順番が先になったので、大トロ中トロを盛りまくり。

この日も新潟の魚のレベルの高さにいちいち驚きながら、夜は更けていったのだった。

新潟旅行記④二日目中盤 酒蔵でハッスルする

お昼ごはんの場所から、再び宿方面へ戻ること20分。
予約していた見学時間を10分ほど過ぎて、先ほど見かけた酒造に到着した。
予約のページに「遅れた場合は途中からの見学になります」と書いてあった通り、既にその時間の見学者一行は進んでいて、後を追いかける形で中に案内してもらった。

「今代司(イマヨツカサ)」というその酒蔵は、施設がとてもおしゃれで、新潟駅から徒歩圏内ということもあって、かなり人気のようだった。
後から観光バスで来ていたご一行もいて、酒蔵見学は大盛況。
私たちの回の案内者は、きっと社内の地位はだいぶ高いんだろうなという、飄々とした年配の男性だったのだけれど、このおじさんがまぁ、話がめちゃくちゃ上手い人だった。
何百回、いや何千回と案内をこなしているであろうのに、しゃべりが機械的でなく臨機応変で、その回の客層に合わせてちょいちょいネタも変えている感じ。
噺家さんのようで、つい聞き入ってしまった。

この酒蔵で作っているお酒はすべて純米酒だそうで、私たちは米を磨く話のところから参加した。
米をどれぐらい磨くか(精米度合)によって、純米酒純米吟醸純米大吟醸と名前が変わるのだそう。
下の写真は、一番小さく削った段階の米。

米粒が半分ぐらいの大きさまで削られていて、なるほど、だから純米大吟醸は高価なのだった。
原料がいっぱい要るもんね。

続いて蔵の中に進むと、背丈より高いタンクがいくつも並んでいた。
さすがに樽ではなくて、金属製のタンク。
その中で発酵が進んでいるらしいのだけれど、おじさんによると、タンクの中は発酵途中に出る二酸化炭素が充満していて、もしも落ちたら酸素がゼロなので即死らしい。
見学者の中から「酒に溺れて死ぬ(笑)」という声がして「うまい!」と思っていたら、おじさんが笑いながら「それよく言う人がいるんだけどさぁ。今日なんか若い人が多いけどさぁ、酒好きのおじさんがたくさんいるときなんか、みんな言うんだよ、『酒に溺れて死ぬなら本望だ』とかなんとか。だけどこれ、溺死じゃないよ、窒息死だっつーの」。
どっと笑いが起きる。
万事がそんな調子で、おじさんの軽妙なトークで案内は進んでいった。

ちなみに、この発酵の途中で酵母を早めに死なせて発酵を止めると、ブドウ糖が多く残って甘口のお酒になるらしい。
なるほど、勉強になる~。

発酵したタンクの中身はどろどろの状態(もろみ)で、これを機械で圧搾すると、液体部分と固形部分に分かれる。
その液体部分が「清酒」、残った固形部分が「酒粕」なのだそう。

搾る機械は意外にも横から圧力をかける仕組みで、酒粕は板状に残る。
それを割れないように綺麗にはがして、酒粕として売るのだそう。
確かに、売られている酒粕って板状になっている。

そうして搾られた清酒部分が、ホースの中を通ってまた違うタンクに送られる。

「そのホースの中に今純米酒が通ってるんだよ。そこに穴開けてストロー差したらチューッと飲めるよ(笑)」とおじさん。
純米酒が通ってると言われたら、おいそれと踏めない。

お酒造りの解説はだいたいこのあたりまでで、あとは昔の酒造り道具の展示を見たり、撮影スポットで記念撮影をしたりして、見学は終了となった。

全然知らなかったけど、この酒蔵は以前JR東日本のポスターに使われたらしく、たぶんそれに写っているのはこのおじさんだった。

見学が終わると、無料で試飲ができるお土産コーナーへ。
飲めない人向けにノンアルコールの甘酒も用意されていて、至れり尽くせりだった。
有料の試飲を申し込むと、何種類か飲み比べもできるよう。
お土産売り場は華やかなディスプレイで、後の予定が押していたから酒蔵見学だけのつもりだったのに、「ちょっと見て行こうよ」となった。
その場で食べられるソフトクリームなんかもあって、子どもたちはもう完全に食べる気満々。
そりゃそうだ。子どもにとっては、酒蔵の楽しみなんてそれぐらいしかない。

ここで夫が「運転よろしく」と言ってきた。
まぁ、そう来るだろうなとは予想していた。
私は絶対いま飲みたい、というわけではなかったから、平和的に運転交代して、夫は日本酒の試飲を、私は甘酒試飲&子どもたちはソフトクリームを楽しむ。

そうこうしていたら、子どもたちがお土産コーナーにあるガチャを見つけてやりたいと言い出した。
ガチャの類はキリがないから、ふだん一切やらない我が家。
即却下して特に気にせずにいたら、後から来た団体が、何やらガチャに群がり始めた。
その団体は全員20~30代の男性で、見た目はなんとなくもっさりしており、でも全員なんとなく頭が良さそうで理系っぽい。
何だろう、アニメ好きの人たちの聖地ツアーとか...?何かガチャにいい景品があるんだろうか...?
と耳を澄ませていたら、やはり同じように気になったらしい夫が「このガチャ、かなりお得じゃない?」と言ってきた。
よく見ると、500円でハズレなし、お酒とノンアルコールの二台に分かれていて、ノンアルコールの方には、買おうと思っていたおやつが最下等の景品に入っている。

夫が素早くお土産コーナーを見てきて計算したところ、場合によっては買うより高い景品があるし、下の方の景品でも原価率(?)はかなり高いとのこと。
要は、好きな銘柄は選べないものの、子どもたちにガチャを回す楽しみを与えてあげられて、かつお土産も買えるという仕組み。
「え、だったらやろうよ!」と急に方針が変わり、子どもたちは大喜び。
6回分ぐらいのガチャを回させてあげて、自宅用と人へのお土産用のお酒やら甘酒やらをGETした。

私たちの前に群がってやっていた男子集団から聞こえてきた話では、だいたい1,2等は出なくて、3等以下が出るという統計データだった。
私たちは6回のうち3回3等が出たから、まずまずの成果。
ガチャのカプセルの中には等級別に色の違うコインが入っていて、レジで景品と引き換えに行くのだけれど、レジのお姉さんも「いいのいっぱい当たりましたね!」と言っていたから、なかなかラッキーだったのかもしれない。

施設がとにかく綺麗だったので、ここで次男のオムツ替えも済ませたりしていると、40分ぐらいの滞在の予定が、気づけば一時間半になっていた。
この後は私が絶対寄りたい新潟にしかないお店と、子どもたち待望の水族館の予定があるので、急いでお店を出て駐車場へ。

駐車場には大きな観光バスが止まっていて、先ほどの男子集団が乗り込んでいくのが見えた。
フロントの団体名を見たら「なんとかシステムズ」となっていて、「あ~、SEかプログラマーかぁ~!そういう感じだわ!」と夫と妙に納得しながら酒蔵を後にしたのだった。

新潟旅行記③二日目前半 お昼ごはんでハッスルする

夜中に降った雪がうっすら積もった、二日目の朝。

予定より一時間ほど遅く、新潟中央卸売市場に向けて出発した。
昨日着いたときはもう暗かったので、あらためて宿入り口で記念写真。

このあたりは全体に建物が隣り合ってたくさん並んでいる地域なので、窓からの眺めは楽しめない。
でもそこはまぁ、室内が楽しいから十分だ。

この日は卸売市場と水族館の予定だけざっくり決めていたのだけれど、助手席から外を見ていたら、気になる建物を発見。
そういうときはすかさずGoogleマップで調べる。
すると、そこは酒蔵見学(無料)ができる酒造で、ネット予約もできる模様。
「こんなのあるよ。今日でも予約できそうだよ」と言うと、夫も乗り気になり、急いで午後イチの時間を予約した。

20分ほど走ると、中央卸売市場付近に到着。
が、入り口がなかなか分からない。
新潟中央卸売市場は全国の卸売市場の中でも特に敷地が広大らしく、後で調べたらどうやら正面ではない入り口に停めてしまったようだった。

中央棟というのを挟んで、両翼に「水産棟」「青果棟」が広がっているのだけれど、とにかく人気がない。

歩いているうちに分かったところでは、ちょうど10:00~11:00の休憩タイムに行ってしまったのだった。
夫がごはんを食べたいと言っていた飲食店系も軒並み一時間の休憩中。
仕方ないので、ざっと見て、お昼ごはんは別に狙っていたお店へ早めに向かおうということになった。

青果棟も人がほとんどいない。
競りが行われるのであろうお立ち台みたいなのが見える。

見学者用通路は二階に回廊状に延びていて、その所々に一階に降りる階段があり、そこが各店のバックヤードになっているようだった。
こういう効率的な動線を設計する人がいるんだなぁ。

駐車場に向かおうと中央棟に戻ったら、さっき「準備中」だった食堂が「営業中」になっている。
え?まだ11時前なのに?

でもちらほら客が来始めていて、なんとなくすぐに混んできそうな予感。
しかも、水産食堂という名前からして、職員食堂も兼ねていそうな質実さにそそられる。
「どうする?行く?」と言いながらメニューを見たら、たまたまその日は週2回しかないマグロの曜日!

しかしここでお昼を食べてしまうと、予定していたお米のおいしいお店には行けなくなる。
魚か米か...と迷いまくっていると、夫がまさかの提案をしてきた。
「ここで半分食べて、次の店で半分にしよう」「え、ランチのハシゴってこと?」「そう」

かくして、ランチその1は曜日限定まぐろ丼と刺身定食となった。

まぐろ丼は、中トロに赤身といろんな部位が入っている。
刺身も分厚いし、汁物は磯のいい香り。
そしてもちろん、お米も最高。

大満足で市場を出て、次の目的地へ。
本当は、ルート的にもお腹の具合的にも酒蔵見学を挟んだ方がよかったのだけれど、時間的な関係ですぐにランチその2へ行くことになった。
また20分ぐらい走って、ごはんをかまどで焼くのが売りのお店へ。

私はお店のオススメメニューであるキングサーモンの味噌焼き、夫は鶏肉の炭火焼き。
子どもたちはさっきの定食を多めに食べたのもあって、塩むすび
お米好きの長男は、とにかく塩むすびを楽しみにしていたのだ。

早めのお昼だったので先客はいなかったのだけれど、注文を受けてから炊くのか、けっこう時間がかかった。
でも、出てきた食事はこれまた美味で、ごはんが何杯でも食べられそう。

デザートに小さなみたらし団子がついていたのだけれど、食べてみてちょっとびっくり。
すごく、お米の味がするのだ。
夫もひとくち食べてみて「ほんとだ、すごく米だ」と感心していた。

食べ終わるとすぐに店を出て、今度は次の目的地、酒蔵見学へ慌ただしく出発したのだった。

新潟旅行紀②一日目後半 ご当地スーパーでハッスルする

ストックバスターズを出た後は、今回の宿がある新潟市へ。
燕三条付近でも宿を探したのだけれど、圧倒的に新潟市内の方が数が多かったのだ。
高速も下道もあまり時間が変わらなかったので、のんびり下道で行くことにした。

40分ほど走ったあたりで、どこか宿に近いスーパーに寄ることにした。
本当はこの日はどこか外食をと思っていたのだけれど、いかんせん昼の中華が全然消化されない(笑)
ただ、子どもたちはお腹がすくだろうし、飲み物や朝ごはんも必要なので、旅の楽しみである「ご当地スーパー巡り」を兼ねて、どこかで買って帰ろうという話になったのだ。

ストックバスターズを出る頃から雨は本降りになり、やがて雪に変わった。
新潟市内に入ると車は適度に混み始め、ゆっくり運転の中、助手席でスーパーを検索。
新潟のご当地スーパーらしきお店が二件ほどヒットし、そのうち水産系に強そうな「ウオロク」という名前のスーパーを目指すことにした。

新潟市内は、元有料道路と思われる高架の自動車専用道が走っていて、スーパーはじめ、お店に行くにはその道路をいったん降りなくてはならない。
Googleマップ上では自動車道と側道の区別がつきにくくて、一店舗は通りすぎてしまった。
でもウオロクはたくさんあるので、次のウオロクを目指して自動車道を降りたら、今度はめちゃくちゃややこしい交差点。
「これこそラウンドアバウトにすべき」と言いたくなるような、どの信号に従えばいいのか一瞬分からないような交差点で、Uターンのように右折してなんとかウオロクに到着した。

雨がけっこう降っていたので、まずは私が単独で偵察に行く。
入り口近くにあった寿司コーナーですぐに、ピカピカのネタが輝いているのを発見。
残り数も少なくなり始めていたので、すぐさま夫にLINEを送って、子どもたち共々合流した。

「お腹すいてないわ~」と言っていた夫も私も、輝く刺身を見て「これぐらいなら食べれるよね」と急に言うことが変わる。
新鮮なのはもちろん、同じ値段のパックでもメインのネタが違っていて、迷いまくる。
値引きの時間が近づいていたので品薄になっていたこともあり、欲しいネタがあればすかさずかごに入れた。
値引きの時間になっても刺身がツヤツヤしているのは、日本海沿いならではだ。
ウオロクは酒類も充実していたので、酒類やら朝食やら二次会用のお菓子やらを買い込んで、やっと宿に向かった。

今回の宿も、ホテルではなくエアビーで取った一棟貸しの古民家。
登録指定文化財になっているという古い建物を改装した宿で、かなり人気だったのがたまたま空いていたので、楽しみにしていた。
チェックインのときだけオーナーが説明に来てくれ、それ以外はメールでのやりとり。
通常はだんなさんが来るらしいのだけれど、このときはたまたま不在で、すごくおしゃれな奥様が登場した。
三兄弟のママで、一番下の子はうちの次男とそう年が変わらないということで、子どもの相手もとても慣れている感じ。
そのせいか次男はしょっぱなから奥様相手にしゃべり倒しだった。

二棟使えるうち、一棟のメインの部屋はこんな感じ。

部屋の中に坪庭的スペースがあったり、吹き抜けの二階があったりで、いろんなコーナーを楽しめる。

暖房として大きなペレットストーブが置いてあり、これが強力。
ペレットストーブって初めて見たけど、小さな木のチップが燃料になっていて、なくなりかけたらセルフで補充できるよう、押し入れに大きな袋が置いてあった。
その袋の大きさといい、補充の仕方といい、どうしてもドッグフードを彷彿とさせる感じで、泊まっている間は夫とペレットの補充を「餌やり」と呼んでいた。

調理ができるキッチンもあって、ここもまた素敵空間。

調度品含め、宿全体の色のトーンが統一されていて、並々ならぬセンスを感じる。
家電も黒で統一されていて、器も焼き物がたくさん。
子ども用に割れない食器もあって、プラスチック製だけれどマットで落ち着いた色のお皿が、扉つきの棚に収納されていた。

この日は長距離の移動で疲れていたのと、少しでもお腹を消化してから晩ごはんに臨むべく、先にお風呂に入ることにした。

お風呂は石造りでちょっと冷えるのだけど、壁のヒノキはいい香り。
というか、宿全体におそらくアロマが使われていて、建物に入った瞬間からヒノキオイルっぽい香りでとてもリラックスできる。
水回りのソープ類はすべてマークスアンドウェブの黒パッケージで統一。
タオル類も多めに用意されていて、旅先でタオルが足りないのがプチストレスな私にとっては、その点も行き届いていてありがたかった。

お風呂に入った後は、いよいよ宴だ。
この宿は二棟が隣り合っていて、一棟は古民家、もう一棟は蔵を改装した建物になっていて、渡り廊下でつながっている。

元は外だったのだろうスペースを、屋内移動できるようにしてくれていて、それは便利なのだけれど、離れた棟にいるともう一棟の物音はまったく聞こえない。
寝室は蔵の二階になっていて、大人よりも早く寝るだろう子どもたちを置いて別棟で過ごすのは不安が大きい。
もし食事途中に子どもが寝てしまったら、抱っこして上がるにはちょっと厳しい階段だ。

でもせっかくならやっぱり全部のスペースを楽しみたいので、まずは食事を古民家で済ませ、二次会パーティ(大人はお酒、子どもはお菓子)を蔵の方でしようということになった。
そうすれば、子どもが二階で寝ているすぐ下でゆっくりできる。

ということで、古民家一階で一次会。

ご当地ビールはクセのない味でとてもおいしかった。
刺身、寿司ともネタが大きくて、食べごたえ十分だ。

このクオリティの魚をスーパーで買って食べられるなんて、さすが日本海だ。
今回、新潟ということで米は意識していたけれど、魚はなぜかそこまで意識していなかった。
でも、行ってみたらとにかく海の幸のレベルが高い。
改めて思ったけれど、魚はやっぱり寒い海の方がおいしいのだ。

あらかた食べたあたりで、子どもたちが「早くパーティーしようよ~」と落ち着かなくなってきたので、まだ残してある刺身とお酒、お菓子を持って蔵に移動。

Bluetoothでつないだスピーカーで、夫がなぜかジャズのプレイリストを選曲。
空間が一気におしゃれになった。

子どもたちはお菓子を食べて、もう眠くて仕方なさそうなので、歯磨きをさせて寝室へ。
ベッドに入れたらものの数十秒で寝息が聞こえてきた。

夫と私はまだ晩酌をしながら、明日の予定を組む。
夫が行きたいという、中央卸売市場に朝いち行く予定だったので、大人もあまり遅くならないよう切り上げ、ふかふかのお布団で眠りに就いた。

新潟旅行紀①一日目前半 燕三条でハッスルする

夫が貯めていたJRポイントを使い、通常よりお得に行ける「どこかにビューン」という企画で、旅行に行くことになった。
日程だけ決めて、行き先は4つの新幹線駅の中から最後はクジで決まるという企画。
家族みんなの都合がつく週末となるとほぼ一択だったので、先に日程を押さえ、抽選開始となる三週間前に申し込む。
4つの組み合わせは(上限はあるものの)何度でもトライできるので、「この4つならまぁどこでも」という組み合わせが出たところで決定ボタンを押し、翌日抽選結果が送られてきて、ようやく往復新幹線の時間や行き先が決定したのだった。

今回の行き先は、4つの中で私的に本命だった「燕三条」。
言わずとしれた、金物・洋食器の生産地だ。
いつかは行ってみたいと思っていたチャンスが突然やってきたので、慌てて情報をリサーチ。
まずは急いで宿を取り(私と夫)、現地での足となるレンタカーを押さえ(夫)、行きたい場所をピックアップして(私)、なんとなくの行程が出来上がった。
こういうとき、旅好きの夫と私の連携は驚くほどスムーズだ。

そして迎えた、二泊三日の旅。
初めて乗る上越新幹線に、鉄道好きの息子はもちろん、大人もちょっとテンションが上がる。

東京駅を出て二時間弱、ちょうどお昼頃に燕三条駅に到着した。
新幹線改札の出口にカトラリー像があって「おぉ」となる。
もちろん腕でバッテンのポーズを撮って記念撮影をした。

燕三条」という自治体は実はなくて、「燕市」と「三条市」を合わせたエリアをそう呼ぶらしいのだけれど、この両市は何かとしのぎを削っているらしい。
たとえば新幹線の駅は「燕三条」だけれど、そのすぐ近くの高速インターチェンジは「三条燕」。
駅の改札を出たところから、もう既に行く手がきっぱり左右に分かれていて、思わず笑ってしまった。

夫がレンタカーの手続きをしている間に、車で使うものたちを手荷物に入れ替える。
ふと見ると、燕口と三条口で色が違っている。
それぞれ、銅とステンレスの色だろうか。

レンタカーで、まずはお昼ごはんスポットへと向かった。
燕三条のグルメと言えば、背脂ラーメンらしい。
事前に調べておいた老舗中華のお店は、車で15分ほどの距離にあった。
行ってみると、ひっきりなしに客が来ている。
これは期待大。

座敷席に通してもらい、定食2つ(半ラーメンセット)と、ギョーザ4個セット、子ども用にチャーハン、ラーメンを一つずつ注文。
すると、オーダーを取っていた若いお兄さんの顔が途中で曇った。
あ...もしかして量多い?
「えーと...うちけっこう量あるんで、お子さまのラーメンは半ラーメンで足りるかと思います」
「じゃあ最後のラーメンはなしで」
ということで、ラーメンだけ減らしたのだけど、来てみたら半ラーメンは軽く普通のサイズだった(笑)


この写真でも一部で、この後に野菜炒め定食が。
「ほんとに食べれるのこれ?」と笑えてきたけど、最後は夫が完食。
さすが、学生時代「バケツ」と呼ばれていただけある(笑)

ギョーザは4個といえども一つが3個分ぐらいのジャンボサイズだった。

背脂ラーメンは見た目よりあっさり。
定食の野菜炒めも牛スジ煮込みもすごくおいしくて、客がひっきりなしなのも納得のお店だった。

今日はもうこれ一食で足りるのではというぐらい満腹になって、次は私のメインイベント「ストックバスターズ」へ。
キッチン用品(プラス日用品も少し)のアウトレットで、燕三条に行くなら絶対行きたかったのだ。

ストックバスターズの店舗は広さはそこそこ(中規模の平屋のスーパーぐらい)だったものの、品数の多さは思った以上。
しかも安い。アウトレットとはいえ、安い。
たとえば元値1000円するものが、「在庫過多のため」100円になっていたりする。

ざっと10分見たところで、「これはヤバい、長居決定だわ」と夫に報告。
もともとここは私だけで回り、夫は子どもたちを連れてどこかにドライブしてきてもらおうと思っていたのだけれど、雨がけっこう降り出していたのと、子どもも夫も眠気のピークが来ていたのとで、結局駐車場で待つという。

次の移動もあるので、長居とはいえ与えられた時間は約一時間。
ひとまず全体を駆け足で見て、持ち帰れるサイズでお得なもの、探していたもの、知人へのちょっとしたお土産になりそうなものを見繕う。
おしゃれな雑貨屋で見たことあるものとすごく似た商品が、その1~3割ぐらいの値段で置いてあったりして、これが100均とかならパチモノだろうと思うのだけど、なにせここは燕三条
OEMの製造元商品である可能性が高いのだ。
異様に安くなっている商品には、ちゃんと「在庫過多のため」とか「製造終了のため」とか理由が書いてあるのも安心。
「1000円だったら買わないけど、100円だったら買うわ!」という便利グッズが本当に100均並みの値段でたくさんあって、心の中が大忙しだった。

まだ旅の序盤なのに、エコバッグいっぱいの雑貨を買い込んで車に戻る。
夫に「買いすぎ」と叱られるかと思いきや、「...一時間でよくこれだけ買えたね」とちょっと感心された。
いや、もっと買えたんだけど(笑)
たぶん、膨大な商品の中からどれがお得か、夫はよく分からないのだと思うけれど、普段からキッチン用品を見るのが趣味の私にとっては、「これは都内でも買える価格」とか「これは100均と似てるけどクオリティが全然違う」とか「食洗機不可だからアウト」とか、判断が早いのだ。

写真は帰宅してから撮った戦利品の一部。
また追い追い使い勝手をリポートする予定。