2017-03-06 遠ざかる故郷の空 壊れかけのradioならぬ、壊れかけのうちの掃除機。 20年前、一人暮らしの若者を席巻したおしゃれ家電の走り。 どうやら息子は掃除機の音が好きらしい。 ぐずっていても掃除機をかけ始めたら泣き止むし、そのまま寝てしまったことまである。 最初は恐る恐る機嫌のいいときにかけていたけど、もっと早く気づけばよかった。 思春期に少女から大人に変わった掃除機の持ち主は、 遠く離れた地で駆け出しの母親になった。