秋に葉山の美術館でやっていたのに行けなかった「アルヴァ・アアルト展」を観に、東京ステーションギャラリーまで行ってきた。
東京ステーションギャラリーには初めて行ったけど、ここの建物自体がとてもよかった。
さすが旧東京駅舎。
アアルト展は設計図とかけっこう専門的なものの展示が多くて、実物展示は思ったより少なかったけど、その中でも代表作のサナトリウムが印象的だった。
穏やかな森の中に建つ、結核療養病棟。
病人にとって、静かな音環境や眩しくない光が重要だという考えのもとに設計された病室は、ほんとうに穏やかで、私は人生の終の棲みかにしたいなと思えるほどだった。
ヘルシンキに行ったときに訪れた、アアルト自邸のことを思い出す。
郊外なので行けたら行こうぐらいに考えていた場所だったけど、ここはほんとうに行ってよかった。
アアルトの家は優しい穏やかな自然光に満ちていて、職住一体の家の中にある仕事場は、それ以来私の理想の仕事場イメージになった。
光というのは、思っている以上に人間の無意識に大きく影響しているのかもしれない。