久々の有楽町。
東京に来て最初の勤務先が有楽町沿線で、自宅も有楽町線と乗り換え一回の線だったから、有楽町にはよく来た。
「どさんこプラザ」をちょくちょく覗いてソフトクリームを食べたり、なんとなく無印に入って新商品が出ていないかパトロールしたり、マルイ地下の成城石井でお惣菜を買って帰ったり、していた。
そのせいか、それとも街の名前のせいか、
有楽町はいつも「歓楽」とか「道楽」とかのイメージがする。
東京の、四年ぶりの大雪。
自転車なら10分足らずの道を、さすがに怖いから徒歩で、10㎏超えの息子を抱っこしたまま慎重に歩くこと30分。の、往復。
ベビーカーも使えない、荷物も両手が空くリュックで。
その立場になるまで、雪の日に歩けない子どもを連れて出かけることの苦労なんて知らなかった。
「縫う」とも違う。
「編む」とも違う体験。
しっくり来る言葉を探すなら、やはり「刺す」という動詞になる。
「縫う」ことは、とじる(閉じる・綴じる)ことが主な目的だ。
刺繍はもっと、絵を描くことに近い。
なくても困らないけど、生きていけるけど、あると嬉しい。
「縫う」よりひと針、ひと針の存在感が大きい、線描画や点描画のイメージ。