夕陽の家

週末は、夫の元同僚夫婦の家へ。

数年前に購入したという一戸建てのおうちは、広々として、もうすぐ一歳になる赤ちゃんも存分に歩き回れそうだった。
私たちが来る前日に出したという、30ウン年モノのお雛様も。

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もう少し行けば茨城に入ろうかというそのエリアは、関西出身の私には全く馴染みがない土地で、こんな機会でもなければ訪れることもない。
降り立った駅には、東京とはまた違う、冷たくて乾いた強い風が吹いていて、あぁなんだろう、この風は今まで訪れたどことも違う、強いて言えば「北関東」って感じがする、と思った。

さびれ気味の小さな飲み屋街を抜け、しばらく歩くと校庭の広い小学校、そして新興住宅地。
東西の道沿いに並ぶ家のひとつが元同僚の家で、夕方になるときれいな夕陽が家の前を照らす。
子どもの名前は、その夕陽の色にちなんで付けられたのだと聞いて、そこに根差して暮らしていた、夫婦だけの何年間かの生活を想った。
毎日夕陽を見ながら帰ってくる、二人だけのつつましやかな生活を。

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帰りの電車からは、きれいな夕焼けと(写ってないけど)富士山のシルエットがくっきり見えた。
広い平野が延々と広がる、関東の風景。