清里旅行記④(おまけ・三日目)

朝起きて、昨日買った清泉寮牛乳を飲みながらボーッと外を見ていたら、どこからか鳩時計のような音。

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夫のケータイアラームかな...それにしては止めないな...とぼんやりしていたら、ハタと気づいた。
これ、本物のカッコーじゃん。

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森の中から、カッコーの鳴き声が聞こえてくるのだった。
なんて素敵な朝。

何年か前北海道の美瑛に行ったとき、泊まったオーベルジュでも朝同じ声が聞こえてきて、寝ぼけた頭の中で横断歩道の音だと勘違いしたことを思い出した。
朝食後、宿のシェフに「このへんって朝カッコー鳴きますか?横断歩道かと思ったんですけど」と話したら、ちょっとウケられたことも。

北海道も清里も、湿度と気温の低い爽やかな朝。
夫と息子が爆睡している間に、最後の朝風呂に入りに大浴場へ。
この日も私以外誰もいなくて、露天風呂でゆっくり目覚める、旅の醍醐味の朝風呂だった。

三日目は、清里を後にして夫実家に荷物を取りに行くのが半分メイン。
なので、最後の朝ごはんを部屋でたっぷり堪能した。
清泉寮牛乳、ヤツレンのジャージー牛乳、ヨーグルト、パン。
立ち寄ったショップや地元市場で買いまくったお土産や食材で、来たときより明らかに増えている荷物をたくさん車に積み込んで、名残惜しく清里を後にした。

あとは一路、高速で夫実家方面へ。
いろいろ立ち寄った中で、メインのもう半分、山梨は都留にある「戸塚醸造店」へ立ち寄り。

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ここは最近たまたま知ったところで、今は全国的にも希少になった伝統製法でお酢を作っているという工房。
最近SNSでなぜか立て続けにここのお酢を目にしたので調べてみたら、ちょうど今回立ち寄れそうな場所にあり、蔵見学もできるというので、大人の工場見学好きとしてプランに組み込んでみたのだった。

店主は元銀行員で、取引先に関わっているうちに醸造にハマり、銀行員を辞めてそこを継いでしまったという、だいぶ変わった経歴の持ち主。
工房に入ると、ものすごくいいお酢の匂いがした。

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とにかくもうほとんど作られていない製法なので、甕も古く、確か江戸時代ぐらいのものだとか。

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店主さんはとにかく気さくで話好きな方。
いろんな説明を受けながら、結局一時間近く見学させてもらって、試飲もさせてもらって、お土産も含め大量のお酢を買い込んだ。
試飲させてもらったお酢は、びっくりするほど美味しかった。
お酢メインで料理を考えたくなる感じ。

清里の地元市場でも果物や野菜、味噌を買ったのだけど、旅先で出会った食材や調味料をお土産にする、というのがとても好きだ。
普段から使うものだから、あっても持て余すことはないし、帰ってきても旅の気分がまだまだ続いている気がして、長く楽しめる。

しばらくは余韻に浸る食生活が送れそう。