100均

この一、二年、ただ目的なく雑貨屋をうろつく時間が激減している。
理由の一つは次男が産まれて自由に動きづらくなったこと、
もう一つは、以前は定期的に義母に子守りに来てもらっていたのが、コロナ禍でそれをやめて、夫や私が単独で自由になる時間が減ったことだ。

雑貨屋をうろついても別に毎回何か買うわけではないし、むしろモノは増やしたくないから、そんなに不便になったとは思っていなかったけれど、最近なぜか「生活に潤いがない」気がしていた。
一人カフェやランチはちょくちょくしているのに、なんでかな...と思っていた。
で、あるときたまたま探し物があって雑貨屋をのぞいていたら、「あぁ、こういう時間が圧倒的に足りていないんだ!」と思い至った。
必要なものが決まっている買い物ではなく、ただぶらぶら雑貨屋を見て「こんなのがあるんだ~」「これ、○○に使えそう」と思いを巡らす時間は、思えば二十代の頃からずっと、潤いが足りないときほど欠かせない私の大事な時間だった。

それに思い至ったら、とにかく何とかして雑貨屋を回りたくなった。
目的なく...だけでなく、実際買いたいものもある。
行きたい雑貨屋は何軒かあるものの、一度では無理なので、現実的なところとしてひとまず、自転車で行ける大型店舗の100均でじっくり商品を見て回ることにした。
ただ、じっくりと言っても行き帰りの20分と食料品の買い出しを含めて二時間しかなくて(入れ替わりに夫が出かけるので)、100均にいられたのは正味一時間ほどだった。

まずは店内をざっと見て回って、何がどこにあるかを把握。
その後、もともと探していたモノをカゴに入れながら、偶然出会ったモノも含め、以下の9点をお買い上げ。

①②揚げ物の下に敷く紙(天ぷら敷紙というの?)、大と小。
③安全ピンで服に穴が開かないよう、クリップで挟んで幼稚園の名札を留める道具(これまで使っていたのが壊れたので)。
④食品用のシリカゲル的なやつ。
⑤クラフトペーパーっぽいクッキングシート(おしゃれなサンドイッチとかが包まれてるイメージ)。
⑥スライスチーズの容器(これまではタッパーに入れていて時々タッパーが不足していた)。
⑦吊り下げられるティッシュケース(ペーパータオル用)。
⑧数字を順番に並べるパズル(おでかけのときの長男用)。
⑨折り紙ケース(長男用)。

①~③がもともと予定していたモノで、それ以外が出会いモノ。
食品用のシリカゲルは、こんなのが100均で売ってるんだ...!と初めて知った。
昔、仕事で麻布十番をうろうろしていたときに、シリカゲル専門店というのを見つけてびっくりした記憶がある。
そんなものを専門に売っているお店があるというのも知らなかったし、それが麻布十番というのも驚きだった。
そこで商売が成り立つぐらい、シリカゲルの専門店が少ない(その店のシェアが高い)ということなのか、あるいは人口の多い東京だからニッチな専門店が成り立つのか。
そんなシリカゲルも、今や100均で買えるものになった。

100均と言えども、子どもに「あっち!」と手を引っ張られたり、勝手に走っていく子どもを追いかけたり、1分おきに「ねぇ、まだ?」と聞かれたりすることなく、心ゆくまで自分のペースで商品を見て回れるなんて、至福のひととき。
そんなことがこんなにも贅沢な時間になるとは、子持ちになるまで知らなかった。
兵役じゃなくて、「小さい子どもを24時間つきっきりで面倒見る研修」がもし全国民にあったら、その後の時間の使い方が変わりそう(笑)

久々の100均、あ~楽しかった!