あれもしたい これもしたい もっともっとしたい

以前からやってみたかった金継ぎを、できるチャンスがやってきた。
親しくしているマダムFさんが、とある金継ぎサークルに参加し始めたらしく、あるとき私が金継ぎに興味があると話したら、今度一緒にぜひ、と誘ってくれたのだ。
きちんとした先生がいる教室ではないので、時間が合うときに...とゆるく誘ってもらって、先日ようやく参加が叶ったのだった。

金継ぎには、何年も前に一度お試し体験で行ったことがある。
漆を使う本物の金継ぎは一日では終わらないけれど(作業工程で漆を乾かす日数が必要)、近年広まりつつある合成漆を使う方法だと、一日でも全工程を体験することができる。
私が以前行ったのはその合成漆を使うものだったから、いつかちゃんとした本漆を使う金継ぎがしたいな、と思っていたのだ。

いつか金継ぎ用に...と思って取っておいたいくつかの器の中から、まずはちょこっとだけ欠けているレンゲの受け皿を持って行った。
Fさんから事前に「並行して進める作業が多いから、割れた器は二つ以上持ってきた方がいい」と助言を受けていたので、もうひとつ、取っ手のとれたコーヒードリッパーも持参。

この日の参加者は五人で、うち一人の方が金継ぎ教室で習い始めたという方で、その人に分からないところを聞いたり、初心者向けの本を見たりしながら作業を進めた。
初心者向けとはいえ、割れ方ひとつとっても「割れ」「欠け」「ほつれ」「ひび」と用語が難しく、持参したものがそのどれに当たるのかがまず分からない。
金継ぎは「くっつける」工程と「きれいに塗る(仕上げる)」工程があって、それぞれが何段階かに分かれている、ということを今回ひとまず理解。
割れ方によっても継ぎ方が違うし、ひとつの工程を終えるごとに乾かすなどの時間を置かなければならないので、これは習得するのに時間がかかるわ...と納得した。
でもたぶん、できるようになったらアレンジも無限大だし、これは楽しいだろうな。

金継ぎに限らず、時間ができたら習いたい、あるいは道具を揃えてやりたい趣味はいっぱいある。
金継ぎの他にも、パッと思いつくだけで、刺繍、洋裁、和裁、絵、書道。
数百万レベルの宝くじが当たったら、本格的な料理の学校にも行ってみたい。プロの技術が習得できるレベルの。
全部やっていたらお金も時間もかかりすぎるのだけれど、老後の時間の使い方には困らないだろうな。