新潟旅行紀②一日目後半 ご当地スーパーでハッスルする

ストックバスターズを出た後は、今回の宿がある新潟市へ。
燕三条付近でも宿を探したのだけれど、圧倒的に新潟市内の方が数が多かったのだ。
高速も下道もあまり時間が変わらなかったので、のんびり下道で行くことにした。

40分ほど走ったあたりで、どこか宿に近いスーパーに寄ることにした。
本当はこの日はどこか外食をと思っていたのだけれど、いかんせん昼の中華が全然消化されない(笑)
ただ、子どもたちはお腹がすくだろうし、飲み物や朝ごはんも必要なので、旅の楽しみである「ご当地スーパー巡り」を兼ねて、どこかで買って帰ろうという話になったのだ。

ストックバスターズを出る頃から雨は本降りになり、やがて雪に変わった。
新潟市内に入ると車は適度に混み始め、ゆっくり運転の中、助手席でスーパーを検索。
新潟のご当地スーパーらしきお店が二件ほどヒットし、そのうち水産系に強そうな「ウオロク」という名前のスーパーを目指すことにした。

新潟市内は、元有料道路と思われる高架の自動車専用道が走っていて、スーパーはじめ、お店に行くにはその道路をいったん降りなくてはならない。
Googleマップ上では自動車道と側道の区別がつきにくくて、一店舗は通りすぎてしまった。
でもウオロクはたくさんあるので、次のウオロクを目指して自動車道を降りたら、今度はめちゃくちゃややこしい交差点。
「これこそラウンドアバウトにすべき」と言いたくなるような、どの信号に従えばいいのか一瞬分からないような交差点で、Uターンのように右折してなんとかウオロクに到着した。

雨がけっこう降っていたので、まずは私が単独で偵察に行く。
入り口近くにあった寿司コーナーですぐに、ピカピカのネタが輝いているのを発見。
残り数も少なくなり始めていたので、すぐさま夫にLINEを送って、子どもたち共々合流した。

「お腹すいてないわ~」と言っていた夫も私も、輝く刺身を見て「これぐらいなら食べれるよね」と急に言うことが変わる。
新鮮なのはもちろん、同じ値段のパックでもメインのネタが違っていて、迷いまくる。
値引きの時間が近づいていたので品薄になっていたこともあり、欲しいネタがあればすかさずかごに入れた。
値引きの時間になっても刺身がツヤツヤしているのは、日本海沿いならではだ。
ウオロクは酒類も充実していたので、酒類やら朝食やら二次会用のお菓子やらを買い込んで、やっと宿に向かった。

今回の宿も、ホテルではなくエアビーで取った一棟貸しの古民家。
登録指定文化財になっているという古い建物を改装した宿で、かなり人気だったのがたまたま空いていたので、楽しみにしていた。
チェックインのときだけオーナーが説明に来てくれ、それ以外はメールでのやりとり。
通常はだんなさんが来るらしいのだけれど、このときはたまたま不在で、すごくおしゃれな奥様が登場した。
三兄弟のママで、一番下の子はうちの次男とそう年が変わらないということで、子どもの相手もとても慣れている感じ。
そのせいか次男はしょっぱなから奥様相手にしゃべり倒しだった。

二棟使えるうち、一棟のメインの部屋はこんな感じ。

部屋の中に坪庭的スペースがあったり、吹き抜けの二階があったりで、いろんなコーナーを楽しめる。

暖房として大きなペレットストーブが置いてあり、これが強力。
ペレットストーブって初めて見たけど、小さな木のチップが燃料になっていて、なくなりかけたらセルフで補充できるよう、押し入れに大きな袋が置いてあった。
その袋の大きさといい、補充の仕方といい、どうしてもドッグフードを彷彿とさせる感じで、泊まっている間は夫とペレットの補充を「餌やり」と呼んでいた。

調理ができるキッチンもあって、ここもまた素敵空間。

調度品含め、宿全体の色のトーンが統一されていて、並々ならぬセンスを感じる。
家電も黒で統一されていて、器も焼き物がたくさん。
子ども用に割れない食器もあって、プラスチック製だけれどマットで落ち着いた色のお皿が、扉つきの棚に収納されていた。

この日は長距離の移動で疲れていたのと、少しでもお腹を消化してから晩ごはんに臨むべく、先にお風呂に入ることにした。

お風呂は石造りでちょっと冷えるのだけど、壁のヒノキはいい香り。
というか、宿全体におそらくアロマが使われていて、建物に入った瞬間からヒノキオイルっぽい香りでとてもリラックスできる。
水回りのソープ類はすべてマークスアンドウェブの黒パッケージで統一。
タオル類も多めに用意されていて、旅先でタオルが足りないのがプチストレスな私にとっては、その点も行き届いていてありがたかった。

お風呂に入った後は、いよいよ宴だ。
この宿は二棟が隣り合っていて、一棟は古民家、もう一棟は蔵を改装した建物になっていて、渡り廊下でつながっている。

元は外だったのだろうスペースを、屋内移動できるようにしてくれていて、それは便利なのだけれど、離れた棟にいるともう一棟の物音はまったく聞こえない。
寝室は蔵の二階になっていて、大人よりも早く寝るだろう子どもたちを置いて別棟で過ごすのは不安が大きい。
もし食事途中に子どもが寝てしまったら、抱っこして上がるにはちょっと厳しい階段だ。

でもせっかくならやっぱり全部のスペースを楽しみたいので、まずは食事を古民家で済ませ、二次会パーティ(大人はお酒、子どもはお菓子)を蔵の方でしようということになった。
そうすれば、子どもが二階で寝ているすぐ下でゆっくりできる。

ということで、古民家一階で一次会。

ご当地ビールはクセのない味でとてもおいしかった。
刺身、寿司ともネタが大きくて、食べごたえ十分だ。

このクオリティの魚をスーパーで買って食べられるなんて、さすが日本海だ。
今回、新潟ということで米は意識していたけれど、魚はなぜかそこまで意識していなかった。
でも、行ってみたらとにかく海の幸のレベルが高い。
改めて思ったけれど、魚はやっぱり寒い海の方がおいしいのだ。

あらかた食べたあたりで、子どもたちが「早くパーティーしようよ~」と落ち着かなくなってきたので、まだ残してある刺身とお酒、お菓子を持って蔵に移動。

Bluetoothでつないだスピーカーで、夫がなぜかジャズのプレイリストを選曲。
空間が一気におしゃれになった。

子どもたちはお菓子を食べて、もう眠くて仕方なさそうなので、歯磨きをさせて寝室へ。
ベッドに入れたらものの数十秒で寝息が聞こえてきた。

夫と私はまだ晩酌をしながら、明日の予定を組む。
夫が行きたいという、中央卸売市場に朝いち行く予定だったので、大人もあまり遅くならないよう切り上げ、ふかふかのお布団で眠りに就いた。