時を重ねる

表参道に行ったのは、もうすぐ迎える自分の誕生日プレゼントを買うためだった。
去年は欲しいものがなくて特に何ももらっていなかったのだけれど、今年は「これが欲しい!」というものが明確に出てきたので、夫にリクエストしたのだ。

それがこれ。

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アルネヤコブセンの「ステーション」のウォッチ。
二年前のゴールデンウィーク、友達が時計を買うのにつき合ったのだけれど、そのときに見たこの文字盤が二年かけてじわり、じわりと効いてきたのだ。
駆け抜けたゴールデンウィーク - 珈琲とsofaのあるところ

これまで使っていた腕時計はもう20年ぐらい使っていて、それは気に入っていたからというより他に欲しいものがなかったからだった。
壊れたわけでもなく、他に欲しいものがあるわけでもないから変える機会が全然なく、気づいたら20年経っていた。
でももともとすごく好きで買ったというよりは妥協して買ったものだったし、なんだか年齢に合わなくなってきている気がして、ずっとそれとなく探していたのだ。

この時計はベルトが何種類もある中から自由に選べて、文字盤も大中小×2色ある。
ベルトの素材と色、文字盤の大きさと色、掛け合わせると何十ものパターンがあって着けてみないと分からないので、わざわざ店舗に足を運んだというわけ。
迷うだろうなとは思ったけれど、まぁ迷いに迷って、一時間、いろんなパターンを着けたり外したりしてようやく決まった。
こっちの文字盤は生産終了でもう在庫のみ、と聞くとそっちに傾いたり、今はいいけど老眼になったときを考えると大きい文字盤がいいかなぁ...と思ったり。
でも結局、いつ来るか分からない&どれくらい見えないか分からない老眼より、今この年齢でトキめくかどうかだ!と決断。
私と同年代と思われる店員さんは、根気よく感じよくつき合ってくれて、最終的に彼女も「この組み合わせいいですね~!」と気に入っていた組み合わせに決まったのだった。

とにかく文字盤の視認性がいいのと、キラキラメタリックすぎない質感と、文字盤がほんの少しすり鉢状になっているところが気に入っている。
そして何より、薄くて軽い。
前の時計は重かったから、最近は着けていてもなんとなく外してしまうことが増えていたのだ。

買ってからふと気づいたけれど、前回(二年前)夫にリクエストした誕生日プレゼントも時計だった!
前回は壁掛け時計だったけど。
「一緒に時を重ねていく相手」ってことかしら。