祭りのあと

四年ぶりの衆議院選挙はハロウィンの日。

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昼前に小雨が降る中、子ども二人を連れて投票所までの道を歩いていたら、ご近所のF婦人にばったり出くわした。
「今から投票に行って、そのあとそこのスーパーに寄ろうと思って」と言うと「あら、まったくおんなじ」とFさんは笑い、なんとなく投票所まで一緒に歩いて行くことになった。

投票を済ませ、いつになく混んでいる投票所近くのスーパーで少しだけ買い物をして、帰ってお昼を食べ、たまった録画を見たり、夕方に息子の好きな機関車トーマスを見たりしていたら、あっという間に夜になった。
仕事だった夫も帰宅して、ごはんを食べながら選挙特番。
そうこうしていたら、ニュース速報で京王線の通り魔事件が報道されて、そっちも気になるし、選挙結果も気になるし、なんだか気ぜわしい夜になった。

昔、両親が選挙特番を熱心に見ていた夜のことをなぜかよく覚えている。
幼稚園か小学校低学年頃の記憶だ。
いつもは平和な番組を見る日曜日なのに、その日はずっとおじさんばかりが出てくる全然おもしろくないNHKを見ていて、「ねぇ、これ何?」と何度も尋ねては「子どもはまだ分からんから」と面倒くさそうに言われたのを覚えている。
しばらくして、なんとなく終わった感が出てきて、両親が「まぁ、そやろな...」「そうやな...」と残念そうに言い合って、二人の注意がようやく番組からこちらの世界に戻ってきた。
「何が『そう』なん?」と尋ねてはまた「まぁまぁ、いいから」とうやむやに返事されていた、そのとき画面に映っていたのが中曽根康弘の顔だったことだけ、妙にはっきり覚えている。
あれは、80年代の初めだった。

今の長男も、私たちが熱心に見ていた選挙特番に飽き飽きして「ねぇ、これいつおわるの」「なんでゴロー(←孤独のグルメの録画)みないの」と何度も尋ねていたけど、このときのこと、大きくなっても覚えているだろうか。

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写真は、選挙特番を見ているうちになんとなく連想がつながったのか、長男が描いた絵。
「スガそうりだいじん!」と言うので爆笑。
覇気のなさをよく見てたんだな~(笑)