東京消防出初式(前編)

東京に住んだら三大やってみたいことというのが私にはあって、そのひとつが「東京消防出初め式に行く」だった。
毎年、お正月気分が薄らぎ始めた頃に、ニュースでちょこっと映る大規模な訓練(?)みたいなのが、とても気になっていたのだ。
ちなみに、あとの二つは「皇居の一般参賀に行く」「紅白歌合戦を観覧する」で、いずれも他の府県に住んでいると泊まりで行かなくてはならないイベントなので、私の中では「都民」の特権のように思えていたのだった。

消防庁出初め式は抽選で、秋口に応募がある。
毎年その時期をうっかり逃してしまうので、去年はちゃんと自分にリマインドして応募したら、なんと一発で当選。
曜日ではなく日付で決まっているので、今年は平日だったけれど、夫も休みを取り、満を持して行ってきたのだった。

会場は東京ビッグサイト
屋内展示と屋外展示があり、ニュースで映っているのは屋外。
屋内展示は後回しにして、9:50開始のオープニングパレードへ向かった。

ずらりと並んだ何百人の隊員は壮観。
席は指定制で、年明けの屋外なので防寒対策はしっかり必要だけれど、快晴で風も強くなかったので助かった。
百合子も来ている。↓

あらゆる種類の消防車、救急車が凱旋していくパレードに、長男大興奮。

屋外は全部で二時間なのだけれど、オープニングパレードの後、小一時間ちょっと退屈な時間が続いた。
来賓挨拶とか表彰とか、内部の職員向けのという感じで、ひとつひとつは短くてテンポよく進んでいくのだけれど、なにせ数が多い。
子どもたちがだんだん座っていられなくなり、ぐずり始めた頃、各種隊員や機械類の行進が始まった。
渡された立派な用紙のプログラムには、分刻みで予定が書かれている。
知っている人は知っているみたいで、前半の退屈な時間は屋内展示をゆっくり見て、この後半のあたりから屋外に移動して来る人もけっこういた。

いろんな隊員(消防士、救急隊員、消防団、鼓笛隊etc.)の行進の後、機械類の紹介が始まったのだけれど、これがまぁカッコいいのなんの。

特に盛り上がったのが、消防ヘリの登場。
陸上の緊急車両が紹介されていく中、まず背後の海上にゆっくりと船が登場する。
それに気づいた人々が「わぁ、船だ、船だ!放水してる!」と盛り上がっていると、そのさらにはるか向こうの上空に、実はヘリ3機が静かにホバリングしているのだ。
(下の写真の右奥に、よく見ると小さく3機見える。)

そして、船が人々の目の前まで進んできたあたりで、3機がホバリングを解除して一気に近づいてきた!

登場の仕方が、なんというかもう「西部警察」の世界(古!)。

興奮冷めやらぬうちに、今度は江戸消防記念会による「木遣り行進」が始まった。
町火消しの格好をした人々がワーッと出てくると、あたりが急に「江戸」になった。

このあたりから、後半一時間弱は前半と打って変わって息つく暇もないショーになった。
(長いので後編に続く。)