100年ぶりに外に出た

やっと、産後1ヶ月。
夫の「ちょっと一人で出てきたら」という計らいもあり、試しに一人ランチに行ってみることにした。

試しに、というのは、一人で外出 vs 授乳の時間や昼間の睡眠時間確保と、どちらが楽になるのか分からないから。
2,3時間おきに授乳しないとおっぱいが張ってくるし、夜中に何度も起きる分、赤子と一緒に昼間もちょこちょこ寝なければ睡眠時間を確保できない。
要するに、肉体的な休息と精神的な休息、どちらが今効果的なのか、試してみようということで出かけたのだった。

行き先は近すぎず遠すぎず、適度に近所から離れておでかけ気分を味わえる場所、ということで前に行ったことのあるカフェにした。

バスを待っていたら、不思議な気持ちに襲われてきた。
なんだか、100年ぶりに外に出たような。
一人目の産後初めて一人で出かけたときも、同じような気持ちに襲われたことを思い出した。
世界が違って見えるというか。
それはなぜなんだろうと考えたら、たぶん、身体の変化が大きいのだ。
妊娠が分かって9ヶ月近く、自分の身体が自分一人で自由にならない生活を送ってきた。
初期はつわり、安定期に入る頃にはお腹も出てきて服装にも制約が出るし、走ったり重いものを持ったりするのはやっぱりなんとなく避けるようになる。
自分の身体に対して無意識でいられないというか、常に胎児を気にかけながら動いている状態が続くのだ。
後期になったら日に日に身体は動かしづらくなり、段差やすべりやすい場所がないか常に気をつけながら、ゆっくりゆっくり歩いていた。

その制約がすべてなくなった状態で外に出たのが、産後初の一人外出なのだ。

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到着したカフェは思いの外混んでいて、テラス席なら入れたけれど、店内は30分待ち。
迷ったけど、店内の方がメニューも多いので店内にすることにした。

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魯肉飯のランチ。ちょっと味が濃かった。
せっかく待ったので、店内でしか食べられないプリンアラモードもオーダー。

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外でしか食べられないような凝った食べ物は久しぶりで、盛り付けもしっかり愛でてから、ひとくちひとくち味わった。

帰りのバスと徒歩で町を見ながら、いつの間にかお店がなくなったり変わったりしていることに気づいた。
春から今までの数ヶ月の間に、こんなに様変わりした町の様子を初めて見た。
コロナで、もたなかったのだ。きっと。

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カフェの待ち時間があったのと、出かけたらついでにあれやこれやの用事を思い出していろいろ立ち寄ったのとで、バスを乗り継いで帰る頃には授乳間隔をとっくに過ぎていた。
赤子は寝ていたので、帰ってすぐに搾乳。

長時間になってしまったので肉体的には少し疲れてしまったけど、外に出たことは精神的なリフレッシュになった。
動けるようになってきた頃にちょうど涼しくなってきたのも良かった。
まだあとしばらくは、ステイホーム気味な産後が続くけれど。