初めてのキッザニア②

ちょうどお昼時に予約を取れたのが、かなり人気らしいピザ職人のお仕事。
生地を伸ばすところからという本格的な体験で、最初に好きな味を選んで、それぞれ好きなピザを作ることができる。

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できたて熱々のピザは息子に、大人はキッザニア内のモスバーガー(もちろん作る体験もできる)で買って、合間の時間にお昼ごはんとなった。
どうでもいいけど、モスバーガーのお仕事報酬は「○○キッゾ」、本物のバーガーを買う場合は「○○円」という表記なので若干混乱。
もしかしてキッゾで本物が買えるのかしら?と一瞬思ってしまった。

キッザニアの時間は第一部と第二部に分かれていて、入れ替えのためいったん閉まることになっている。
第一部の終わりは15時で、ごはんを食べ終わると13時。
早朝に起きて普段乗らない距離を電車で移動し、初めてのお仕事体験をいくつもしたので、この時点で子どもはもちろん、大人もけっこう疲れが出てきていた。
子どもがもう少し大きくなれば自分で体験の予約から何からできるのだけれど、今はまだ親がほとんどつきっきりで予約を取ったり、体験中は写真を撮ったり、加えて次男のお世話もしたりしていたので、予想以上に大人も体力を使っていたのだった。

そんなわけで、体験はあと二つぐらい、予約の取りやすさより一番やりたいものから優先してやっていこうということになった。
もう既にこの日の受付が終了しているものもあって、残った中から息子にやりたいものを聞いたら、しばらく考えて「まるちゃん、どうしても、どーーしても、うんてん(レンタカー)がもういっかいやりたいんだ」と言う。
親としては「せっかくなんだからやったことないものを一つでも多くして帰ったら」と思うけれど、まぁ確かに一人で車に乗せてくれるところは他になかなかないし、本人が今やりたいものをやれた!と満足して帰ることが一番なので、レンタカーをもう一度やることにした。

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すっかり慣れた風に車種を選ぶ息子。

整備士体験をしている子に、ガソリンスタンドで給油カードを渡したり。

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二回乗ってようやく満足した息子、次も何か乗り物系をやりたいと言うので、たまたまキャンセルが出た地下鉄運転士のお仕事を最後にやることになった。
車両がちゃんと最寄りの有楽町線になっている(笑)

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最後は銀行にキッゾを預けて帰ることに。
別に現金(現キッゾ)で持っていてもいいのだけれど、家だと他のおもちゃに紛れてなくなってしまいそうだし、何よりキッザニア銀行では半年で5%という高金利がつくのだ!

しかしここでひと悶着。
金利」どころか「預ける」、もっと言えば「お金」の意味さえまだちゃんと理解していない息子が、せっかくもらった自分のお金(らしきもの)を、手放すのを嫌がったのだ。
「まるちゃん、じぶんでもっとく」
「う~ん、もっといてもいいんだけど、なくすかもしれないし、おうちでやぶれたりするかもしれないよ?」
「なくさない」
「う~ん。でも、銀行に預けとくと、今度来るときちょっと増えるんだよ?」
息子、ハテナ?の表情。そりゃそうだ。私だって実は金利についてちゃんと説明できない(笑)
「う~ん。じゃあさ、この50キッゾ(←高額紙幣)は銀行に預けよう。これとこれ(低額紙幣)だけ持って帰るのはどう?」
ここでようやく、渋々ながら「わかった」と歩き出す息子。
手元に置いておく二枚だけ私が預かり、銀行に入れる残りの分を渡して息子を送り出した。

銀行内は子どもしか入れないので、15時の閉店間際で込み合う銀行の外から見ていると、行員さんに連れられて息子が出口へやってきた。

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行員さん「あのー、これ一枚だけ預けるっておっしゃってるんですけど、それでいいですか?それともお子様ご本人が決めるというのでいいですか?もう閉まっちゃうので...どうされますか?」
私「え!それは全部預けるって約束したじゃん!」
息子「いちまいだけにする」
私「いやいやいや。(行員さんに)すみません、どの一枚ですか?」
確認したら低額紙幣で、高額の50キッゾは手元にある。
私「も~~!」

また説明をやり直している時間はないので、とにかく急いで「ほら!ちゃんと二枚はママ持ってるから!他のは全部預けておいで!」と半ば強引に言い渡し、行員さんにもその旨伝えて、銀行内に戻ってもらった。
ハ~、社会の仕組みを教えるっていろいろ大変(笑)

そんなこんなをしていたら、銀行前広場の時計台から15時の音楽が流れてきた。
これも、時報でダンスショーをするお仕事があるのだ。

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ハ~、やりきった。
平日だったので、きっと初めてにしては多くのパビリオンを回れたはず。

いまだにちょっと釈然としない表情で銀行から戻ってきた息子に「ハイ、これは持ってていいからね!」と低額紙幣を素早く渡し、夫と打ち合わせ通り、出口にあるグッズショップはそそくさと通過。
息子はもちろん数々のおもちゃを見逃さず、「あのバスほしい!」と立ち止まりかけたけれど、せっかくおもちゃを増やさないために誕生日祝いをイベントにしたのだから、ここでおもちゃを買うわけにはいかない(笑)
「今日はおもちゃは買わないよ。その代わり、出てからどこかでジュース飲もう!」とお茶に誘うことで、ようやく誘惑の出口を通過したのだった。

最後はららぽーと内のコメダで、大人も子どももぐったりと休憩。
めちゃくちゃ足が棒で、思いがけない運動になったけれど、初めてのキッザニアは大人もけっこう楽しかった。
ディズニーランドより断然安いし、何より受身のテーマパークじゃないところがいい。
キッゾも預けてあることだし、また連れてきてあげようと思った。
それまでに銀行や金利の説明ができるようになってるかしら...。