旅の持ち物

最近の旅行は前後の予定ギリギリの日程であることが多くて、荷造りが毎回かなりタイトになる。
自分一人のときは手帳にメモしたリストを見ながら、季節によって違う服以外はちゃちゃっと用意できるようになっていたのだけれど、家族分となるとそれでは対応できない。
それで、何年か前からはメモアプリを夫と共有して、荷物リストを作るようになった。
アプリだと内容を再利用できるから、毎回リストを一から作らなくてよくて効率的、というのもある。

荷造りで一番大変なのが、服装を考えることだと思う。
服装以外はリストを作ってしまえば詰めるだけだし、毎回それほど内容が変わることもない。
ところが服装は季節や天気に左右されるから、その都度考慮すべきことが多すぎる。
出発地/到着地の天候、その日の行動(移動中心なのか、何かしらアクティビティをするのか)、部屋着的なものが宿にあるのかどうか等々。
これに子どもの分が加わる。
しかも子どもは何かと汚すので、普段のお出かけすら着替え一式は必須。
そして、アクティビティの内容によっては靴も持って行かなくてはならないこともある(長靴、ビーチサンダルなど)。

特に今回は、服装を考えるという意味ではかなりの難問だった。
11月なのに夏並みの暑さが戻ると言われていて、かつ高地なので日較差が大きいからだ。

我が家の場合、夫の服装センスがはっきり言って壊滅的なので(ダサいとか以前に気温に全然合ってないとか、子どもにストライプのシャツとボーダーのズボンを着せるとか)、子どもたちの服装を考えるのは必然的に私の仕事となる。
荷造りの7割は、自分と子どもたちの服装を考える労力なんじゃないかと思うほど。

最近はいきなり箇条書きのリストを作るのはやめて、まずは手書きのイラストで服装を考えることにした。
何回か前の旅行から手帳にそれを残すようにしているから、似たような季節の服装を考えるのにとても役立っている。
自分、長男、次男それぞれに服装メモを作り、それを見ながら、持っていく服を箇条書きに起こして、メモアプリに共有するのだ。
回り道のようだけれど、結局これが一番早いことに気づいた。

服に限らず、旅の荷物は「過不足がない」のが理想だ。
持って行った荷物をすべて一度は使う機会があった、というのが一番理想的なあり方。
そして、帰ってきたときに使うものをその都度取り出していたら、翌日には自然に荷解きが終わっていた、という状態であれば完璧だ。

が、さすがにそこまで過不足なく荷造りができることはない。
旅にはどうしても「念のため」の持ち物が必要だからだ。
その筆頭が保健・衛生用品で、使えそうな内服薬とか、絆創膏とか。
コロナ全盛のときは、さらに家族分の抗原検査キットや、パルスオキシメーターも加わった。

ちなみに私が最近たいてい持っていくようになったのが、保冷バッグ、洗濯ネット、袋止めクリップ、雑巾(または捨ててもいいレベルのタオル)、大きめのS字、薄いエコバッグ(または風呂敷)、余裕があれば旅行用枕。
保冷バッグはお土産でどうしても要冷蔵のものを買いたくなったときに、無駄に保冷バッグを買わなくていいし、旅先でちょっと買い食いしたいときにも重宝。
特に、魅力的な乳製品が豊富な北海道に行くときには、保冷バッグ必須だ。
洗濯ネットは汚れ物を入れておくのに、袋止めクリップは食べかけのおやつを持ち歩くのに便利。
雑巾は使わないときもあるけれど、子どもが何かをこぼしたとか、大浴場でしっかり足を拭いて出たい、とかのときに気軽に使えて便利。
S字は何かと引っかけるのに重宝するし、薄いエコバッグはお風呂の持ち物をまとめて下げていくときに便利。
旅行用枕は移動時にも使えるし、旅先の枕をちょっと調整したいときにも使える。

旅の荷物リストって人によって違うと思うから、他の人がいったいいつも何を持っていくのか、一度見てみたい。