外に行くと元気が出る

三週間ぶりの妊婦検診へ。

既に夏のような日射しの中をてくてく歩く。
運動不足の身重にはそれだけで十分運動になって、ふぅふぅ言いながらも体は清々しかった。

恒例の、検診ついでのランチ。
今回は、前に住んでいた家の近くで時々行っていた、カジュアルなピザ屋さんへ行ってみることにした。
軽いクリスピーピザに、ちっちゃめオムライスのセット。

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テイクアウトも可能だけれど、私にとってお店のごはんは、その空間を味わう、というのが昔から大きい。
ここの店は朝早くから開いていて、子連れも歓迎、いつもお母さんたちで賑わっている。
今はさすがに席数も減らしているけれど、この日も休校中の兄弟がお母さんに連れられて来ていて、オーダー待ちの間に「今日は何の宿題やったか教えてください」とお母さんに報告させられていて可愛かった。

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奥にあるスタッフルームから時々小学生の子が出入りしていて、見ていると、お店のスタッフのお子さんのよう。
休校中で預けることもできないスタッフの人は、子連れ出勤してるんだな。
そういうのが許される子育てファミリーウェルカムな雰囲気が、ここのお店の好きなところだ。

小一時間ゆっくりして外に出たら、なんだかいつになく気分が上向きというか、外向きになっていた。
外に出るというのは、それだけで健康になれる感じがする。
街行く人の会話を聞くだけで、人間、刺激を受けているものなんだなぁと、改めて世界の豊かさ、新鮮さを想った。
そういえば、産後2ヶ月して美容院に行くために初めて一人で外出したとき、久しぶりの世界がキラキラ輝いて見えて、涙ぐみそうになったのを思い出した。

「不要不急」は、決して他人から決められるものではない。

品うすの台所

買い出しの回数を減らすようになって(と言っても、コロナのせいというより、妊娠して自転車に乗れなくなったので、外出ついでに済ませたり、生協の利用回数が増えたため)、買い出し前は冷蔵庫の中身がだんだんと乏しくなってくる。

献立を予めきっちり決めて買い出しすれば良いのだけれど、たいていはスーパーで良さげな食材を見てから食べたいものを決めるので、3日分くらいのメニューしか決めずに買い物を済ませてしまう。

だから、4日目ぐらいになるとたいてい冷凍しておいたメインになりそうな食材を軸に献立を決め、なんとなく余った食材で副菜を作ったりして、次の買い物までを凌いだりする。

そういうときは本当にごはんを作る気がしなくて、たびたび「品うすの台所は働きづらい」という、昔読んだ言葉が浮かぶのだった。

 

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久しぶりに取り出して読んだ幸田文『台所のおと』。

二十歳くらいのときに初めて読んで、「この作品はきっと、年がいってから読んだ方がもっといいんだろうな」と思った通り、今読むと記憶以上に素晴らしく、あぁ、ほんとに名文中の名文だ...と思う。


主人公は小料理屋を営む初老の夫婦で、料理人である病気の夫佐吉に代わり、妻のあきが料理を担当しているところから始まる。

ある冬の夜、すぐ近所の会社で火事が出て、あきは佐吉に命じられてすぐに見舞いの弁当を作って届ける。

その翌日の台所を描いたのが、「品うすの台所」の場面なのだった。


台所はまた、あきを億劫がらせるだけの、品がすれをしていた。ゆうべの見舞に、ありものは惜しみなく使いあらしていた。

(中略)

品うすの台所は働きづらい。料理の材料はそれぞれに、時間を背負っているものだ。今日こしらえていいものもあれば、昨日から仕込んで今日使う二日の味もあるし、何ヵ月もの貯蔵の味もある。きょうのあきの台所には、二日の味がまるで欠けており、それは気おもくなることだった。

 

毎日食事の用意をする人は、きっとすごくこれに思い当たるところがあるんじゃないだろうか。

「昨日から仕込んで今日使う二日の味」は本当に大事で、それさえあれば今日のおかずはなんとかなる。

買ってすぐ茹でておいた葉もの野菜であったり、水切りしておいた豆腐だったり、戻しておいた干し椎茸であったり、タレに漬け込んでおいた肉だったり。


二日の味でなくても、野菜が単品だけしかなかったり、魚や肉はあるけど葉もの野菜を切らしていたり...というのが、買い出し前のうちの冷蔵庫。

そうなるともう途端に考える気力が削がれて、今日はレトルトカレーでいいや...とか、冷凍のギョーザでいいや...となってしまうのだった。


ストック品と生鮮品をうまく組み合わせて乗り切るために、乾物や缶詰をうまく使いこなすのが、今の私のちょっとした課題。

こねこね、くるくる

息子と白玉団子作り。

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大好きなお団子が家で作れるものだとは知らなかった息子、「おだんご、つくれるんだねぇ!パパはいつも、おだんごスーパーでかってくるんだよ!」と言って、いたく感激の様子だった。

白玉団子を初めて作ったのは、家庭科の調理実習だった。
ありがちなことで、水の入れ方が慣れないので「全然足りない!」と言ってドバドバ足しているうちに、水分過多、べちゃべちゃの白玉団子になってしまった。
そんなことでも大ウケにウケていた、まさに「箸が転んでも笑う年頃」だった。

大人になった今は、ちゃんと水を少しずつ入れながら練ったので、ちょうどいい固さの団子に仕上がった。
出来たてほやほやのお団子にきな粉をまぶして、息子とモグモグ食べた、平和な一日。

テコ入れの効果

パントリーをテコ入れし、在庫をしっかり見える化したおかげで、賞味期限の近い食材や、中途半端に残っている食材の整理が俄然進んだ。

まずは、賞味期限の切れたホットケーキミックス
もう捨ててもいいかなと思っていたのだけど、今や貴重品と化したホットケーキミックスをそのまま捨てるのは忍びなく、小分け袋は未開封なので、息子の室内遊びがてらバナナケーキを作ってみることにした。

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家にあるものを混ぜて焼くだけなので超かんたん。
シュガースポットの出始めたバナナ(これも最近貴重になってるらしい)もおいしく活用できた。

次は、小豆と餅米。
お赤飯を作ろうと買ったものだけれど、なんとなく機会を逃し、未開封のままになっていた。
さらに、近々作ろうと思っていた白玉粉ときな粉(賞味期限近し)も目についた。

これは、赤飯と、白玉きな粉と、白玉ぜんざいが作れるのでは...!

ということで、まずは小豆をよーく水に浸けて、コトコト。
ぜんざい用にはまだまだ煮ないといけないけど、とりあえずお赤飯用の豆が煮上がった。

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なんだか急に食生活が豊かになった気分。

パントリーをテコ入れする

IKEAで収納用品を買い足し、ディスカウントスーパーへ。
いつもは家族でゆっくり見て回るのだけど、今回は「密」を避けるため、まずは私だけでリストアップしたものをピックアップして回った。

夫の特大ウィスキー4リットル(!)、醤油や料理酒、みりんや油などの重い瓶もの、缶詰、米といった嵩張るもの、重いものをどんどんカートへ。
ディスカウントスーパーなのでそこかしこにお買い得品があって、いつも惑わされるので、今回は家にあるストックの数もちゃんとメモしていった。
おかげで、重ねて買う失敗や、お得なのに買いそびれたものはゼロ。

会計の前に夫にLINEを送って息子&夫と合流し、今日の晩ごはん(すぐ食べられるもの)を二人で選んで、レジには夫一人で並んでもらい(カート二台分!)、買ったものを手分けして詰め、ササッと店を出たのだった。

翌日は、こうして買い込んだ大量のストック品を食品庫に収める仕事。
昨年IKEAで買った収納用品というのが、このストック品整理にめちゃくちゃ役立っている。
昨年は大きいサイズをひとつだけ買ったのだけど、細々したものを収めるサイズのものがあるとさらに空間を効率的に使えるので、今回IKEAへ買い足しに行ったのだった。

それがこちら。
ジャーン。

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このケース、まず透明なので中身が見えてとてもいい。
そして、重ねることができるので空間をタテに活用できる。
さらに、折り畳める。宅配用のケースで見るような、左右の板をパコンと内側に倒すとぺったんこになるタイプなので、もし在庫が減って不要になれば畳んで置いておくこともできる。
このタイプのケースを去年ホームセンターでも探したのだけど、結局IKEAのものが一番安く、見た目も良かったのだった。

今回は、収納するだけでなく在庫の大整理もしたかったので、本腰を入れてマステを駆使。
「どこに何があるのか(場所)」に加え、「ストックの有無(在庫数)」も管理したかったので、マステが一番いいのではないかと思いついた。
なくなればテープをはがす、新たな種類が増えればテープを貼る。
これで、「安いからとトマト缶を買って帰ったら、家にまだいっぱいあった」みたいな失敗を減らせるに違いない。

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奥行きの活用と取り出しやすさを両立させるため、100均で買ったカゴや台も駆使。
IKEAボックスのおかげでデッドスペースが減り、空間に余裕もできた。

ストックコーナーがぐちゃぐちゃになるのは、
①最初は場所がぐちゃぐちゃになるから。同じ種類のものを、適当に違う場所に置いたりして(←これやるのはだいたい夫)、どこに何があるのか分からなくなる。
②その結果、残り在庫数が分からなくなり、重ねてモノを買ってしまう。
③モノがさらに増えて、①②を繰り返しカオスに至る。

今回「誰が見てもどこに何があるか分かる」状態にしておいたつもりなので、この状態をキープしたいところ。
数ヶ月運用してみて、このシステムがうまく機能するかどうか、観察したい。

疎、密、密

不急ではあるけどいつでも可能というわけでもない、(もちろん不要ではない)大物の買い出し。
夫実家の車を借りられる機会がちょうどこの連休だったので、人出を警戒しながらも、買い出しに行くことにした。

まずは朝から夫が近所のスーパーで、ミネラルウォーターの大量箱買い。
ミネラルウォーターは、防災ストックを兼ねて、だいたい5,6ヵ月に一度くらいのペースで相当な量を買い出しに行く。
今回は、あと3ヶ月したら赤子が産まれて買い出しも難しくなるし、ミルク用の水も必要なので、夫実家から台車を借りてきて作業効率を良くし、いつもの1.5倍くらいの量を買い込んだ。

続いて、恒例となったIKEA → ディスカウントスーパー、の買い出しへ。
去年の夏にIKEAで買った収納用品が思った以上に良かったので、その買い足しがメイン。
車をフル活用した休日 - 珈琲とsofaのあるところ

IKEAも営業時間短縮で11:00にならないとオープンしないので、とりあえずはオープン時間に着いて早めのお昼を食べることにした。
いつも混み混みのIKEAレストラン、外出自粛中とはいえGWなのでどうなっているかと思ったけれど、席数を減らしてソーシャルディスタンスを確保。
セルフサービス式だったカトラリーやドリンクバーのカップは、使い捨てのものをレジで受け取るシステムになっていて、パン類も全てビニール袋に入れられていた。

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空いていてなかなか快適な中食事をしていると、正午が近づくにつれだんだん人が増えてきて、入場制限も開始。
早めに来て正解だった。

だんだん「密」になってきたレストランを後にして、商品コーナーへ。
いつもはショールームからじっくり回るのだけれど、今回は滞在時間を少なくするため、予めリストアップしたものをピックアップしながら、たまたま出会ったお買い得商品や新商品もピックしていく形式に。
商品コーナーもだんだん「密」になってきて、ハラハラしながらも、車で来られる機会もなかなかないので、嵩張るもの、重いものを中心にカートに入れていく。

今回買ったのは主に収納用品だったけれど、ちょうど買いたかった息子の電車のレールセットがsaleになっていたので、それも購入。

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手持ちのBRIOレールとIKEAのレールは互換性があることは調べ済みだったけれど、念のためBRIOのレールをひとつ持っていって、接続具合を確認してから購入した。

他に息子グッズとして、洗面所の踏み台(399円)も購入。

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背が伸びて、これくらいの高さでも蛇口に手が届くようになった。
これまで使っていた踏み台はキッチンでも使っているので毎回わざわざ洗面所に運ばなくてはならず、子どもが持つには重いので、息子が一人でも動かせる踏み台が欲しくなってきていたのだ。

IKEAの買い出しを済ませたらもうお昼過ぎ。
次の目的地であるディスカウントスーパーが混んでくる時間なので、大量の荷物を急いで積み込み、次へ向かうのであった。

香りの正体

ほぼ毎週通る小道がある。
毎年4月の終わりになると、そのあたり一帯にえも言われぬいい香りが満ちる。

初めて通った4月は、その香りがいったいどこから来るのか、何から匂うのか分からないまま季節が終わったのだけれど、二年目にふと、これは花から匂ってくるのだと気づいた。
そして、この香りはジャスミンではないか?と。

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調べたら、種類までは分からないけれど、やはりジャスミンのようだった。
香水の香りとしては知っていたものの、本物のジャスミンを嗅いだことがなかったからすぐには分からなかったけれど、気づけば間違いなく、香水やお茶に使われているあの香りなのだった。

いつか自分が庭を持つことがあったら植えたい植物がいくつかある。
木なら、ハクモクレンか梅。
その中に、ジャスミンが加わった。
毎年必ずその時期になれば香ったり、特徴的な花を咲かせてくれる植物がいい。

今年は外出自粛であの小道のジャスミンには会えないかと思っていたけれど、5月になってもまだ花は残っていてくれた。