思い立ったが吉日

またもや緊急事態宣言。
去年末に出されたときはそれほど街の様子も変わらなかったからか、「緊急事態宣言って結局なんだっけ?」との思いが拭えない。
灯火管制といい、無観客営業といい、今に始まったことではないけど、もう滅茶苦茶すぎて何も言う気にならない。

用事で外出した土曜日、スーパーに寄って帰る予定でいたけれど、たまたま見た通知で日曜から軒並みお店が閉まると知って、近々見に行こうと思っていた子ども用マスクやら息子の次のサイズの服を買いに、スーパーは後日にして急遽繁華街まで足を伸ばした。
ネットで買おうといろいろ見ていたのだけれど、そういう小さいものって単品だと送料で割高になるから、送料無料にしようと他のものを探したりしていると、あっというまに時間が経ってしまう。
結局、リアル店舗にそれだけ買いに行く方が早いのだ。

マスクと、セール中だった子どもズボンを無事GET。
ついでに、気まぐれに自分の服まで試着したら予想外にぴったりだったので、かなり久しぶりに自分の服も購入。
とりあえず目的は十分果たしたのでそそくさと駅へ向かって歩いていたら、同じことを考える人が多いのだろう、緊急事態宣言前最後の週末はものすごく人が多く、通りかかった居酒屋はめちゃくちゃ密で、皆マスクを外して飲食&おしゃべりしているから、開け放した横を通るのもドキドキだった。

f:id:coffeesofa:20210425121733j:plain

先週、ちょうどランチタイムに一人で役所に行く用事があったので、そのときに食べたお昼ごはん。
別の用事もあったから今度にしようかな、と思っていたけど、あのとき行っておいてよかった。
やっぱり、行きたいときに行っておく・会いたいときに会っておく、はこれからも大切にしたい。

新緑とちぎりパン

あっというまに新緑。

f:id:coffeesofa:20210420093007j:plain

三月に桜、四月に新緑。
明らかに季節が暦と合わなくなっていく。

f:id:coffeesofa:20210420093114j:plain

タンポポの綿毛を見ると、去年、入園したての幼稚園が6月まで休園になって、家とその周辺だけで過ごしていた日々を思い出す。
綿毛を見つけると手当たり次第に採って吹いていた長男も、もうあの頃の赤ちゃんみたいな幼さはなくなって、すっかり「少年」になってしまった。

その頃お腹の中にいた赤ちゃんは無事にすくすく育ち、外の世界に出てきて、はや8ヶ月が経った。

f:id:coffeesofa:20210420093550j:plain

腕のちぎりパンも、いい具合に育ってきている。

このごろは、私の姿を目で追って、見えなくなると泣くようになった。
離乳食はもうすぐ三回食。
うんちがだんだん固形になってきた。
じっとしていた長男と違って、床に置くと途端に転がり始めるので、オムツ替えが大変になってきた。

屋根より高くないけれど

長男が生まれてから、端午の節句に何かしてあげたいなと思いつつ、何もしないまま四年が過ぎた。
最初の一、二年はどっちみちまだあまり分からないからいいものの、三歳ぐらいになるとこいのぼりも分かるので、買ってあげたいのだけれど、いかんせん昔と違って立てる庭などない。
マンションのベランダに取り付けるタイプもあるけれど、それにしたって収納しておく場所は取るし、何より「欲しい!」と思えるものにも出会わなかった。

そんな折、ネットでモビールタイプのこいのぼりを知ったのが去年のこと。
好きな雑貨屋さんの私物として上げられていて、その雑貨屋さんのテイストぴったりの、淡いグラデーションの吹き流しがとてもきれいで、一目見て「これだ!」と思った。
すぐに調べてみたけれど、とても人気の品のようで(ネットで火がついたよう)、その年には間に合わず。

そして今年。
モビールタイプのこいのぼりは他にも素敵なものがあったのだけれど、やっぱりあの吹き流しが欲しくて初志貫徹。
買おうと決めたのがけっこう遅めで、今年もまた見送ることになりかけたものの、問い合わせてみたら直接店舗に行けばまだあるとのことだったので、夫に昼休みをつぶして買いに走ってもらったのだった。

f:id:coffeesofa:20210418122622j:plain

江戸時代に創業という老舗の紙のおもちゃ屋さん。
丁寧な説明書きがついた箱を開けると、あの憧れのこいのぼりが出てきて、一気にテンションが上がった。

f:id:coffeesofa:20210418124119j:plain

「はやくかざろう!」とせっつく長男をなだめつつ、夫が休みの週末に設置。
思った通り、白い壁をバックに泳ぐ姿がとっても素敵なのだった。

f:id:coffeesofa:20210418124633j:plain

外のこいのぼりと違って常時眺められるのも、嬉しいポイントだ。
ゆ~っくり、ゆ~っくり揺れるモビールを見ていたら、なんだか心のスピードまでゆ~っくりしてくるから不思議。
息子もハァ~ッとため息をつきながら「こいのぼりみながらごはんたべるの、おちつくねぇ~」と言うので、思わず笑ってしまった。

長男、次男と二人の男の子に恵まれ、晴れてうちへ来たこいのぼり。
これから末永くよろしくね。

十年前も同じカレーを食べていた

ずいぶん前、奈良に住む友達に、けっこう辺鄙な場所のカレー屋さんに連れて行ってもらったことがある。
「とにかく辛い」と聞いていたそのカレーは、確かに私がそれまで食べたどのカレーよりも辛く、ヒィヒィなりながら食べた。
辛くて辛くて水が欲しいのだけれど、そのお店には「水を飲んだら水地獄」とおどろおどろしく書かれた注意書きがあって、要は、辛いのは水では和らげられない、白米やヨーグルトを混ぜてね、みたいなことだった。
そんなことは知らずに普通のペースで白米を食べていたものだから、混ぜるものがなくなってきて、最後は大汗。
さらに食べた数時間後、それまであまり経験したことのない胃痛というか、胃痙攣?みたいな状態になって、慌てたのを覚えている。
初めて食べた激辛カレーに、胃がびっくりしたのかもしれない。

それでもなぜか不思議とまた食べたくなって、数年後、奈良のメジャーな場所に移転したその店を再訪した。
そのときはちゃんと「水地獄」を覚えていたので、白米のペース配分を意識しながら、前回よりは辛さにやられることなく食べ終えたのだった。

そのお店が、今年になってなんと東京に移転した。
たまたま流れてきたSNSで知ったのだけれど、どうやら全国的(?)にかなり有名なお店だったらしい。
ちょうど用事で行く予定の駅近くだったので、これはちょっと行っておかねばと、激辛を覚悟して出向いたのだった。

行列と聞いていたので開店と同時に行ってみたら、その日はたまたまなのかまだ空いていて、好きな席に座れた。

f:id:coffeesofa:20210414225401j:plain

ランチは決まったメニューにオプションをつけるスタイル。
この日はチキンカレーだった。
マイルドな豆カレーをつけると激辛を和らげられたことを思い出して、それもつけることにした。

f:id:coffeesofa:20210414230319j:plain

今回は三回目なので、白米のペース配分もバッチリ。
豆カレーも適度に織り混ぜながら食べていたら、「あれ?この程度の辛さだったっけ?」と思っているうちに食べ終わってしまった。
辛さ順応力、恐るべし。

初めて行ったのは、調べてみたらちょうどお店のオープンした年、十年ちょっと前だった。
友達の家に夜遅く泊まって、次の日から一緒に旅行に出かけることになっていた、その夜のごはんだった。
もう一人一緒にカレー屋に行くはずだった友達が、仕事で遅くなってごはん後に合流したこととか、駐車場がお店からちょっとだけ離れていて淋しい夜道を歩いたこととか、お店に貼ってあった店主が取材された新聞記事のこととか、そういうどうでもいいことも、なぜか覚えている。

十年後、あの店に東京でまた行くことになろうとは、まさか想像もしていなかった。

Life goes on

新年度が始まった。

数年ぶりに、新しい仕事を始めた。
行くのは週に一度だけだけど。

久しぶりの新しい環境に、気を張り続けて一瞬頭痛が出かけたけれど、痛みが本格化しないうちに終わりの時間となって、ひとまず初日は無事終了。
あぁ~、久しぶりだな、この感じ。

f:id:coffeesofa:20210411111448j:plain

「変わらないこと」のありがたさを想う。
何事も変わらないでいることはできなくて、だからこそ「(緩慢にしか)変わらないこと」の存在に救われる。
息子と過ごす幼稚園の日々とか、長年通っている場所とか、そこでの馴染みの人々とか。

f:id:coffeesofa:20210408165313j:plain

定期的に読みに行くブログも、私にとってはその「変わらないこと」のひとつだ。
長い人で十年以上、最近読み始めた人で数ヶ月。
それぞれの場所で、それぞれの生活が綴られた文章が好きだ。
あぁ、みんな変わったり変わらなかったりしながら、日々を営んでいるなぁと思う。
そういうものを気軽に読める時代で良かった、とも。
SNSでいろんな有益な情報を得ることもできるようになったけれど、人々のなんてことない日々の記録を読むのが、結局一番好きだったりする。

明日からもがんばろう。

早春富山旅④

三日目(最終日)は、ほぼ帰るだけの日。
朝食も一番遅い時間にしてあったので、朝から長男を連れて大浴場へ朝風呂に向かった。
長男、「おっきいおふろ、いきたいねぇ~」と言っていた割に、お湯が熱かったのか露天風呂は完全にスルーで、ママはがっかりだった。

朝食後すぐにチェックアウトできるよう準備してから、遅めの朝食へ。
残り福なのか、昨日は一匹だけだった干しホタルイカが、二匹になっていた。
まぁ別におかわりできるんだけど。

f:id:coffeesofa:20210411151331j:plain

f:id:coffeesofa:20210411152011j:plain

チェックアウトを済ませ、送迎バスで新幹線の駅へ。
同じバスに乗る老夫婦のおばちゃんが他の客にえらく話しかけていて(もちろんうちにも)、マスクはしていたものの、車内でもずーっと通路を挟んだお客に大きい声で話していたから、なんだか落ち着かなかった。
パックツアーで新幹線の時間が選べず、何もない駅なのに数時間あったので、近くにある唯一(?)の観光スポットに行こうとしていたら、おばちゃん夫婦も同じところに行こうとしていることが分かって、ちょっとげんなり(笑)

まぁそんなこんなもありつつ、新幹線の時間になった。

f:id:coffeesofa:20210411154140j:plain

帰りもヘビ顔の「はくたか」。

f:id:coffeesofa:20210411154408j:plain

行きはガラガラだった新幹線、帰りはなぜかえらく密でドキドキだったけど、空いていた自由席も使いつつ、無事東京駅へ。

出る前は満開だった東京の桜は、もうだいぶ散り始めていた。
富山は逆にほぼ満開だったから、早めの桜だった割に、今年はまぁまぁ平年並みに桜を楽しめた気がする。

来年の桜は、どこで楽しんでいるだろうか。

早春富山旅③

水族館からまた別のコミュニティバスに乗り、お隣の滑川市にあるホタルイカミュージアムへ。
夫が見つけてきた、この時期だけのイベント「ホタルイカの発光ライブショー」があるのだ。

着いたところで、まずは遅めのお昼ごはんで腹ごしらえ。
この時期限定の「蛍烏賊御膳」を、こちらも夫が調べておいたのだ。
四角い筒状の入れ物をパカッと左右に開くと、中からホタルイカ料理が出てくるという、凝った造りの器。

f:id:coffeesofa:20210409085652j:plain

刺身に天ぷら、酢味噌和えなどなど、まさにホタルイカ尽くし。
時期なのか産地なのか、今回食べたホタルイカは全部、東京のスーパーで売っているものより1.5~2倍ぐらい大きい。
大きいのはメスなのだそう。

レストランは海に面したところにあって、全面ガラス張りの気持ちいい空間だった。

f:id:coffeesofa:20210409095731j:plain

ごはんの後、ミュージアム内をざっと見て、発光ショーの時間になったのでシアターへ。
撮影はできないのだけれど、生きたホタルイカが網に入れられていて、係の人が網を揺するとホタルイカが反応して発光する仕組み。
産卵のこの時期だけ海面に上がってくるホタルイカを、ミュージアムの人が毎朝(というか夜中に)漁港で水揚げをして、傷まないようスピーディーにミュージアムの水槽まで運ぶのだそう。

...という説明を、通常はシアターで行っているそうだけれど、コロナ禍なのでシアター内での時間は最小限。
別室で各自説明の映像を見てからシアターに集まって、発光ライブは5分ぐらいだけなのだった。
説明もそこそこに、係のおばちゃんが手元のリモコンでライトを消すと、部屋は暗室のように真っ暗。
長男は怖がって「ここ、はやくでたい...」と半泣きになってしまい、手を握りしめてなだめながら、夫と二人、ホタルイカがボゥッと発光するのを「おぉ~!」と楽しんだのだった。

その後、シアターのすぐ外で、生きたホタルイカを触ることができる。

f:id:coffeesofa:20210409133125j:plain

ちょっと触るとスイスイッ!と逃げて行く。
可愛いといえば可愛いけど、もはや美味しそう...としか思えない(笑)

ショーの後は、ミュージアム横のショップでお土産購入&ひと休み。
ここで試食した干しホタルイカがまためちゃくちゃ美味しかった。
スルメとかと違って、小さいホタルイカは丸ごと干したのをそのまま食べるので、一個一個にワタが入っていて、それがいいアクセントになっているのだ。

いくつかお土産を買った後、「つべつべ塩ソフト」を食べながらひと休み。

f:id:coffeesofa:20210409134452j:plain

「つべつべ」は「すべすべ」とか「つるつる」みたいな意味らしく、確かにシルキーな舌触りの美味しいソフトクリームだった。
三人で分けたけど、こんなに美味しいなら一人で一個食べたかった!

帰りは、徒歩15分ぐらいの駅から電車で戻ることにしていたので、電車の時間に合わせてホタルイカミュージアムを後にした。
ちょうどレストランから見えていた海沿いの道をしばらく歩く。

f:id:coffeesofa:20210409140718j:plain

風が強くて、波頭がぶつかって砕け散っていた。

f:id:coffeesofa:20210409140743j:plain

電車、バスと乗り継いで18時前に旅館に到着。
この日は遅めの夕食にしておいたので、先にお風呂に入って埃と花粉にまみれた身体をきれいにすることに。
夫が長男を、私が次男を連れて、新しい方の大浴場へ向かった。
この時間帯のお風呂は人がそこそこいて、次男は周りのおばちゃんから「あら可愛い~!笑ってる!何ヵ月?」なんて声をかけられたりして、にこにこ愛想をふりまいていた。
一人で外のお風呂に赤ちゃんを入れるのはそれなりに大変だったけれど、可愛がってくれるおばちゃんたちがいて、ちょっと報われた気分。

夕食を済ませたら、長男はもう起きていられないぐらい眠そうで、布団に横になると秒で寝息を立てていた。
そりゃそうだ。
この日は大人の足でも15000歩ぐらい歩いていたから、子どもの歩幅だと20000歩ぐらい歩いていたのかもしれない。
がんばったねぇ。

夫はそこからダラダラ飲み。
私はまだ授乳中で飲めないけど、干しホタルイカをつまみながら(←昼間の蛍烏賊御膳に付いていたのを夜用に取ってあった)、普段ゆっくりできない今後の話なんかをしつつ、夜は更けていったのだった。

f:id:coffeesofa:20210409142320j:plain

f:id:coffeesofa:20210409142425j:plain