食道具道楽

少し前に届いていたふるさと納税返礼品の鉄板に、使用前のシーズニングを施した。
「熱する」→「油を引く」→「熱する」→「油を引く」→を何度か繰り返して、最後は野菜くずを炒める作業だ。

完全に何も塗っていない状態に弱火で長くヤキを入れ、油を薄く塗って冷ます。

それを3,4回繰り返して油膜を作り、その後ストックしておいた野菜くずを炒めて鉄臭さを取り、使える状態になった。

鉄板の厚さは6mm。
約25cm四方だけど、持った感覚で2Lのペットボトル以上の重さはある。
面積的にはもっと大きい鉄板が欲しかったけれど、そうなると今度は持ったり収納したりするのが大変なので、コンロひとつの上に収まる大きさで手を打った。
この大きさならアウトドアにも持って行けそう。

最初に焼いてみたのはお好み焼き。
最近はフライパンではなく、厚みのあるスキレットで焼くようにしていたのだけれど、いかんせんスキレットは小さい。
四人分焼くには時間がかかってしまうので、今回入手した鉄板とスキレットを並行して使うことにした。

お好み焼きにしろ肉にしろ餃子にしろ、「焼く」にはやはり金属の厚みがモノを言うんだなと、つくづく思う。
表面を焦がさずに内部にしっかり火が通るから、食材の水分を逃がさないのだろう。
大阪の実家では昔、道具屋筋(東京で言う合羽橋)で業務用の鉄板付き座卓を買ったことがあって、それはけっこう長年、お好み焼きや鉄板焼きに活躍していた。
当時は「なんでわざわざ...」と思っていたけれど、今になると「分かる」と思う。
美味しいものを食べるための道具に凝るのは、そういう育ちもあるのかもしれない。
さすがにスペース的に座卓は買わないけど。

新しい鉄板で餃子を焼いてみたものの、やはりフタがあった方が仕上がりが良さそう。
ぴったりの大きさの四角いフタがなかなかないから(結構なお値段のものならあったけど)、金属加工業をやっている夫の友人にいつか頼んでみようかと相談中。

どんだけ凝るねん。

まるごと谷が消えた街

六本木周辺の土地を次々開発していくことで有名なディベロッパーM社が、また新たな巨大ビルをオープンさせたと知ったのは昨年秋のこと。
あのあたりにそんな大きな土地なんてあったっけ...?と確かめてみたら、かつて迷い込んでその不思議な雰囲気に魅了された大きな窪地が、谷まるごとその巨大ビルになったのだと知って驚愕した。
あの不思議な谷底が、またじっくり訪れてみたいと思っていた谷底が、消えてしまったのだ。

その谷地は、かつて働いていた職場からそう遠くない場所にあった。
当時一度行ってみたかったお店があって、午後から出勤の日にお店を訪ねた後、「そういえばこのあたりって全然知らないな」と歩いてみることにした。
Googleマップで調べてみると、周辺には敷地の大きなM社のビルばかりなのに、そこだけぽっかり小さな名もなき建物がこちゃこちゃと並んでいる。
さらに近くには、すごい都心にもかかわらずまとまった敷地があり、宗教施設の名前が表示されている。
興味を惹かれて、そのあたりを散策してみることにしたのだ。

今はそっくり谷ごと消えてしまったそのあたりは、かつて「我善坊谷」と呼ばれていて、その地名で調べると、街歩きをする人にはやはり独特の人気があったようだ。
私が行ったのはたぶん今から十年ほど前で、その頃にはもうM社があたり一帯を買い占めて、最後の立ち退きを待つばかりだったのだろう。
地図上のこちゃこちゃした建物は明らかに空き家になっているものも多く、手入れされていない雑草や木々がはびこって、人の生活が感じられない、ゴーストタウンのような雰囲気を醸していた。
横にある巨大宗教施設の名前がまた恐ろしげな字面なので、谷地であることとも相まって、地面から冷気が這い上がってくるような、何とも言えない雰囲気があったのだった。

先日一人で一日外出する機会があって、ルート的にちょうど行けるチャンスだったので、新しい「ヒルズ」と、その周辺の変わり方を見てみることにした。
「前に歩いたとき、なんで写真を撮っておかなかったんだろう?」と残念に思っていたけれど、今回現地に行って思い出した。
なんだか、写真を撮ってはいけないような不気味さがあって、一人だったこともあって足早に通り抜けたのだ。

新しくできたM社の「ヒルズ」は、植物を模したのか、曲線が多様されたアールヌーボー調(?)の不思議な建物。
よく山道の車道沿いに、土砂崩れ防止に波打つ網状のコンクリート壁が設置されているけれど、あれそっくりだ。
谷地形に沿って作られているから建物内部も高低差があって、地上階から降りたところにまた地上階が現れたりする。

カルティエの看板の向こうに、例の宗教施設の屋根が見える。
異質なものが隣り合っているようでいて、実はそう異質でもないのかもしれない、と思わせる景色。
京都の古いお寺がそこにあるのとは、やっぱり全然違うのだ。

ヒルズ」はオープンしたとはいえ、まだまだ工事中のエリアがたくさんあって、あちこちが通行止めになっていたりする。
地図を見ながら、少しでも開発から取り残されたエリアがあれば、この際行ける限り全部行って見てみることにした。

ヒルズ」のすぐ横に、そこだけ低層民家の一画が。
一部が駐車場になっているところを見ると、ここも遠くない将来、また消えてしまうのだろう。

大通りに出てしまわないよう、小さな路地を選んで歩いていると、地図上にとある写真家の事務所を発見。
名前からして、あの、猫写真で知られる写真家だ。
建物の前まで行ってみると、猫や他の動物モチーフの装飾が施された、可愛いおうちだった。
しかしまぁ、こんなすごい立地にあるんだ...とちょっとびっくりした。
時価が凄そう。

外苑東通りを南に渡り、さらに小さな路地を選んで細かく歩く。
このあたりはとにかく高低差がすごくて、急な坂に「鼬(いたち)坂」「鼠坂」「狸穴(まみあな)坂」といった動物の名前がつけられているのも、また趣深い。
行き止まりというか、どこにも抜けず一周して戻ってくるような小路も多く、住人でもないのに怪しまれるかもとちょっとドキドキしながら歩いた。
古いものが残っているかもという期待通り、有形文化財指定されたアパート(兼ギャラリー?)や、現役で人が住んでいる、古いけれど味のある建物もいくつかあった。

だんだん日も暮れてきて、夜に予定もあったので、散策はここまで。
この日は昼からずっと歩いていたから、この時点でなんと8km以上、15000歩近く歩いていた。

東京の都心が全て巨大ディベロッパーに開発されてしまう前に、自分の足でまた歩きに行きたい。

時が行けば幼い君も

「汽車を待つ君の横でぼくは 時計を気にしてる」
という歌詞から始まる曲が耳から離れなくなったのは、一週間経ってもまだ残っている、日陰のなごり雪を見たからだった。

コロナ禍で毎年期限延長されてきた飛行機のマイルが、この3月末でついにもうこれ以上は延長されなさそうだと分かって、貯まったマイルで行けるところをにわかに探し始めた。
とはいえ、家族みんなで行けるほどのマイルはなく、どうがんばっても自分一人分。
完全にレジャーとしての一人旅も考えたのだけれど、今回はなんとなく、気分的にどうしても地元方面で親しい人々に会いたいなと思って、行き先は関西に絞ることにした。
本当は一人で身軽に動きたかったのだけれど、夫と話し合った末、子ども一人は連れて行ってほしいということで、小学生の長男だけを連れて行くことにした。
長男にしろ次男にしろ同じ運賃がかかるのだけれど、次男は何度乗せても飛行機が苦手のようなので、ここはまぁ長男かなということで。

いろいろ消去法で日程が決まったので、まずは往復の便を押さえる。
それからまず、一番都合がつきにくそうな中高時代の親友に、会えそうな日程を打診した。
それと並行して、長年通っていた&関西に行くときには必ず行く美容院を予約。
ちょうど髪が限界になる頃の関西行きだったから、タイミングが合ってラッキーだった。
親友から返信が来たので、次に大学時代の親友に打診。
こちらもすんなり日が決まって、残るはいつでも都合がつきそうな母に連絡。
こちらもすんなり会えることが決まった。
都心から離れた実家まで行くと時間のロスが大きいので、日数の限られた今回は実家泊ではなくどこか宿を取ることにして、めちゃくちゃ狭そうだけどアクセスは良い新しめの宿に、ひとまず予約をいれた。

こうしてあれよあれよという間に、バラバラのパズルのピースがぴたりとひとつにハマったのだった。
こんな風に予定がぴたりと決まる旅は、うまくいく気がする。

中高の親友には長男と同い年の男の子がいて、二人が顔を合わせるのはたぶん五年ぶりくらい。
大学時代の親友にも、長男が会うのは同じく五年以上ぶりだ。

コロナ禍はやっぱり、人と人との距離を、移動の自由さフットワークの軽さを、ずいぶん変えたんだな...と思う。
今回久しぶりになってしまった友人たちに会うのが、とても貴重な、重みのあることに思える。
母にしても、「生きているうちにあと何回会えるかな」とふと思ってしまうような、そんな稀少さを、「人と会う」ことに感じたりしてしまうのだった。

自分も、長男も、友人たちも、母も。
「今」の年齢、「今」の状態で会うのはもう二度とはなくて、次に会うときには必ずお互いどこかが変わっている。
会える時間を大切に、慈しみたい。

暦の上ではフェブラリー

そこそこ積もった雪も、日陰の片隅で固まっている以外はすっかり溶けてしまった。
雪が降った後の空気は、何か清浄な感じがするのは気のせいだろうか。

次男の入園グッズ作り用に可愛い布を探したり、降って湧いた旅行に向けて宿や観光情報を調べたり、確定申告の準備をしたり、役所に申請する書類について聞きに行ったり、何かと毎日せわしない。
気がついたら3月になっていて、その次に目が覚めたら4月になっているのだろう。

2月の空気が好きだ。
早ければ1月末ぐらいから、空気は一年で一番冷たいのに、空の色に春が兆す。
陽は日に日に長くなり、冬と同じ時間帯になっても空がまだ明るいのを見て「あぁ、もうすぐ春だ」と思う。
毎年「一年で一番好きな季節かもしれない」と思うけれど、3月の終わりぐらいにも、秋の始まりにも同じことを思うから、毎回「いつが一年で一番好きなんだっけ」と自分でも分からなくなる。

ここ15年ほどは、今時分から私の鼻が花粉を検知し始め、大好きな季節なのに外を楽しめないというジレンマが悲しかった。
でも、舌下免疫療法を始めてもうすぐ三回目の春を迎える今年、今のところマスクなしでも花粉症状は来ていない。
正確に言うと、花粉の気配は感じるのだけれど(長年苦しめられてきたからヤツを吸い込んでいる感覚は分かる)、それがくしゃみや鼻づまりにつながらないのだ。
そのことがどれだけクオリティオブライフを上げるか、花粉症にならなければ本当に身に染みては分からなかっただろう。

スギ花粉症の仲間たちに、「舌下免疫療法は絶対やった方がいいよ!」と声を大にして勧めたい。

大雪、ラップの芯、ドラマ

昼頃から降り始めたみぞれは予報通り雪に変わり、地面はみるみるうちに粉砂糖をふりかけたように白くなった。
ちょうど下校時間の長男が着く頃なので、玄関でタオルを用意して待つ。
「ただいまー!」と元気よく入ってきた長男は、「Yくんが30分だけあそべるって!」とすぐにまた出て行こうとするので、「待て待て」と制し、最低限の身支度をさせる。
登下校を一緒にしているYくんのママからも、ちょうどLINEが来た。
「○時までだからね」と言うと、長男は「わかった!」と嬉しそうにまたすぐに飛び出していった。

冷え冷えになって戻ってきた長男と、家にいた次男とで、しばしおやつタイム。
「雪の日はホットミルクにしてあげるね」と言うと、「そうだったー!」と長男は幼稚園の頃を懐かしみながら、おいしいおいしいとあたたかいミルクを飲み干した。

Yくんのママから再びLINEが入る。
明日の登校時の大雪に関することかな?と思いきや、「今度の図工の制作でいるものってわかりますか?明日持って行かなくてはいけないそうですが、本人に聞いても分からないうえに、連絡帳にも書いてないんです」とのこと。
出た!(笑)
小学生あるあるの、急に言われるやつだ。
しかもYくん、情報少なすぎ...(笑)

確か、ラップの芯をけっこう前に持たせた記憶がある。
その直前、ちょうど数ヶ月に一度のタイミングでラップがなくなり、ふと「もしかしてこれ、急に言われるときがあるかも」と思って捨てずにおいたら、まさに数日後、図工の持ち物プリントが来たのだ。
トイレットペーパーの芯でもよかったのだけれど、せっかく取っておいたのでラップの芯を持たせた。

「トイレットペーパーの芯でもいいみたいですよ」と送ると、お礼の返事が来た。
そのあと長男に確認すると、「紙コップ4個もいるよ」と言われて「そうだった!」と思い出したので、Yくんママに追って連絡すると、ガーン...の絵文字と共に「ありません」。
そりゃそうだろうよ!と爆笑。
Yくんのママは実は西洋人で、日本の学校文化には全く馴染みがない。
この大雪の中買いに出たりしたら気の毒なので、「たぶん少しは学校に用意があるんじゃないでしょうか」と送っておいた。

そうこうする間にも雪はどんどん積もり、いつの間にか大きなぼたん雪に変わっていた。
今日は習い事はお休みにして、晩ごはんのカレーももう作ってあったから、そこからは各々、家の中で好きなことをして過ごす。
最近は兄弟でけっこう遊んでくれるから、私は今がチャンスとばかりに、録りためたドラマを少し消化することに。
スマホでも見られるから、子どもたちがいてもイヤホンをつけて一人で楽しめるのだ。

楽しみにしていた「不適切にもほどがある」第二話。
今回も、期待以上に面白かった。
一話だけなのか分からなかった突然のミュージカルシーンは今回もちゃんとあって、しかも前回よりパワーアップしていた。
ボーカルもやっている阿部サダヲはまぁ分かるとして、仲里依紗が歌上手くてびっくり。
ダンスもなかなかキレッキレだった。
阿部サダヲも、ボーカルをやっているとはいえ、尾崎豊のパロディとすぐ分かる抜群の歌唱力。

そして、仲里依紗がキレるシーンのセリフが共感できすぎて、巻き戻して(←昭和)二回見てしまった。
「俺にできることがあったら何でも言ってね」という夫や上司の言葉に対する、痛烈なセリフ。
「あなたができることって何?私はあなたじゃないから何ができるか知らないんですけど?ていうかもっと言えばあなたにできることを考えるっていう新たなタスクが生まれるんですけど?」(意訳)には、「それな!」と頷きすぎて首がもげそうだった。
夫(に限らないけど)ってほんと、そういうことを言いがち。
うちの夫はまぁそれなりにやる方だとは思うけれど、それでも時々、「なんで私が仕事を振る係に勝手に任命されてんの?振る仕事を考えるのも多大な労力要るうえに、その間私の手が止まるんですけど?てか私あなたのマネージャーじゃないから!自分で考えて」と言いたくなる案件が発生する。
「タスクを振る方」の労力が、こうしてもっともっと可視化されていくといいなぁと切に思った。

その後さらに「光る君へ」を見て、ドラマタイム終了。
雪で家にこもると決めたせいで、かなりゆっくりした一日になった。

育成中

一年半ぐらい前に使い始めた銅製の玉子焼き器。
少しずつだけれど、エイジングが進んできた。
使い始めて半年ぐらいの状態と、一年半ぐらいの状態の比較。

裏側はこんな感じ。

Fさんの年季にはほど遠いけれど、これもまたひとつの味だ。
塩の教え/骨董レベル - 珈琲とsofaのあるところ

最初の半年は、長男の幼稚園お弁当があったので週1~3ペースで使っていた。
その後の一年はぐっと減って、月1~2ぐらい。
春からは次男のお弁当作りが始まるから、また週1~3ペースになりそう。
基本は給食だけど、食べなかったら毎日お弁当地獄になるから、次男がちゃんと給食を食べてくれることを祈っている。

冬ドラマ2024

次男のプレ幼稚園もあと残りわずかになってきた。
春からはいよいよ入園。
長男が今の次男ぐらいの年のときに、次男を妊娠中だったのだと思うと感慨深い。
長男、小さかったんだな。。

冬のドラマが出揃って、またしても見切れない量になってきた。
どれかは脱落していくんだろうけど、まだどれが脱落かは決まっていない。
ちなみに朝ドラは早々に脱落した。
毎日ある朝ドラは録画がどんどん溜まっていくから、よほどでないとなかなか続けられないのだ。

今期一番リアルタイムに近く見られているのが、大河ドラマ「光る君へ」。
自慢じゃないけど、大河ドラマを最後まで見られたことが一度もない。
どんなに面白いと前評判の高い年でも、たいてい一ヶ月も経たないうちに挫折する。
序盤からリアルタイムに追いついているというのは、初めてのことだ。

ひとつにはたぶん、「光る君へ」が文学モノだからかなと思う。
歴史はもう本当にとんとダメなのだけれど(←大学受験で日本史を選択、しかも得点源だったにもかかわらず。暗記力だけで乗り切ったから、ストーリーとして頭に入っていなくて、知識がバラバラに散逸したのだ)、文学系はまだ基礎知識がある。
戦国武将とか幕末の志士とか、あっち系の大河のときははなから「無理。」と諦めて見ようともしないのだけれど、今回は平安だから、もしかしたら何とかなるかも...?と思ったのだ。
初回の、登場人物が次々出てくるあたりはやっぱり挫折しそうになったけれど、とりあえず二回目までは何とか付いていこう...と頑張ったら、二回目で既に面白く、楽しみになってきた。

そもそも時代劇の楽しみ方が分かっていないので、最初は「平安貴族がそんなフランクな言葉遣いしないでしょう...」とか「あれ?この時代ってもう男の人もひらがな使うんだったっけ...」とか細かい点が気になったけれど、あぁそうか、要はこれ、現代劇と思って見ればいいんだなと分かると、細かいことは気にならなくなった。
だいたい古語でしゃべられても困るしね(笑)

そう思ったら、いろいろ楽しみポイントが出てきた。
注目は柄本佑
あんなに欲のなさそう&賢そうな三男坊が、どうやってあの傲慢な望月の歌を詠むようになるのかと気になって仕方ない。
あと本郷奏多
朝ドラ「カムカムエヴリバディ」のときはいまいちな役者さんだな~とか思っていたけど、今回のクレイジー東宮天皇はハマリ役。
「面白いからもっといろいろやってみて~!」と期待が高まる。
『大家さんと僕』の矢部太郎が出ているのもちょっと嬉しくて、「あぁ、大家さんが生きていたらどんなに喜んだだろう...」とかいらぬことまで考えてしまう(笑)

それから何よりうっとりするのが書。筆文字。
タイトルの文字もすごく好みだし、オープニングの筆の走りや、何かを書いてるシーンを見ると「書道したい!こんな字書けるようになりたい!」と目が釘付けになる。
オープニングの曲も情感豊かでいい。

大河ドラマ特有の、終わった後の「ゆかりの地」紹介も、クールダウンという感じでほっこりする。
大河ドラマを見る習慣がなかったから、あのコーナーの良さを初めて知った。

大河の他では、初回を見た限り一番楽しそうなのが「不適切にもほどがある」。
あまちゃん」が大好きだったから、同じ宮藤官九郎脚本ということでとりあえず見てみたら、あっという間に魅了されてしまった。
タイムスリップモノということで、ちょっと昔の昭和のイロイロが出てくる「あまちゃん」ぽさもあり、いちいち面白い。
しかも、途中から意外や意外、突然ミュージカル仕立てになって、それがめちゃくちゃ面白い。
磯村勇斗もすごくいいし、あと女子高生役の河合優実もすごくいい。
この人は前に(途中で挫折したけど)違うドラマで見たことがあって、これは...!と思ったのだ。
演技がすごくうまくて、「この子をもっと見ていたい」と思わせる魅力があった。

冬ドラマ、最後までいくつ完走できるかな。